2020年6月27日 (土)

ブックカバーチャレンジの補足その7

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 最後の7冊目は、『タマ、帰っておいで』(横尾忠則)
 2014年に亡くなった愛猫タマに捧げた91点のタマの絵と、文章。一つひとつの絵と言葉に溢れるタマへの深い愛が感じられて、思わず涙が。しばらくしてまた読み返しても、やっぱりあのページ、このページで涙が。自分の経験と重ね合わせてみたりもするし、にゃんこだけでなく、わんこやほかの生き物たちと一緒に暮らした経験のある人には、“あるある”がたくさんあるのではないかと思う。実際、インスタでこの本を紹介した際には、「表紙とタイトルだけで、花の奥がツーンとなります」とか、「これ見てるだけでも、ポチが死んだら、って思って泣けてくる……」などのコメントをくださった方々もいたりして。とても愛おしい1冊です。
 横尾さんTシャツと一緒に撮ってみました。

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2020年6月10日 (水)

ブックカバーチャレンジの補足その6

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 6冊目は『完璧な病室』(小川洋子)
 芥川賞を受賞した『妊娠カレンダー』を読んで興味を惹かれ、もっと読んでみたいと思って買ったのがこの本。単行本としてはこちらが先に出されていて(1989年発行)、『妊娠カレンダー』の書籍化は、91年だった。一時期は新刊が出るたびに買っていた小川さんの作品。誰の心の中にもあるちょっとした毒の部分、例えば他者に対する妬みとか、冷徹さとか、そういうものを決して派手でなく静かに描いてみせているような、そんな雰囲気が好きだった。2000年代になると、第一回本屋大賞に輝いて映画にもなった『博士の愛した数式』が有名だが、あれもまた良かったな。
 小川さんの本は装幀も好きなものばかりで『妊娠カレンダー』は山本容子さん、『完璧な病室』は岩佐なをさん、と、画家の装幀、装画も少なくない。昔、レコードのジャケット買いというのがあったが、小川さんの本は "表紙買いしたくなるようなものも多い。今でいうなら、私にとって“刺さる”ものが多かった、ということになるんだろうか。
 90年代に雑誌「フラウ」ともう一つの媒体で、小川さんにインタビュー取材をさせていただいたことがあった。1度目は当時の岡山のご自宅にうかがって、まだ小さなお子さんがお昼寝中か、遊んでいる傍らでお話を聞いた記憶がある。今は2020年。遠い昔の話になってしまったけど。

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2020年6月 1日 (月)

ブックカバーチャレンジの補足その5

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 5冊目は『2ひきのねこ』(宇野亜喜良)
 猫関連本はいろいろと持っているが、この絵本はとにかく宇野亜喜良さんの絵が好きで。さらに、出てくるにゃんこたちが絵としてかわいい上に描写がとてもリアルで猫あるあるで、それがまたかわいくてたまらない。内容は宇野さんの愛猫の実話に基づくお話なのだそうで、だからこそこの猫の描写の鋭さに磨きがかかっているんだろうと思う。
 猫好きの家ではどこもきっと猫関連ものがたくさんあるのだろうが、うちも書籍(小説、写真集、漫画……)や置物など、けっこうな量になってきている。コロナ禍の外出自粛の日々で、(私にしては珍しく)片付けなども当然いつもより時間をかけてやったが、それらは“捨てるもの”にはならないので、これからも増える一方、なのかなぁ……でもそれは年のことも考えるといい加減、ちょっとやばいよね、と思っているのも事実です(-; )

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2020年5月29日 (金)

ブックカバーチャレンジの補足その4

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 4冊目は、宇野信夫著作集『江戸の夢』。
 志の輔の落語で聞いた『江戸の夢』に感動して、原作を読んでみたいと思って入手。発行は昭和431968)年で、レトロな装丁もなかなか素敵。宇野信夫さんのことは落語を聞くまで知らなかったのだが、歌舞伎や落語の話を多く書かれていて、なんと昭和281953)年に、それまで長く上演が途絶えていた近松の『曽根崎心中』を脚色・演出して復活上演したというお方であった。舞台は新橋演舞場。お初と徳兵衛は二代目中村扇雀(=四代目坂田藤十郎)と二代目中村鴈治郎がつとめ、社会現象と言われるほどの大人気に。そして、その翌々年に文楽でも復活上演された。歌舞伎の“曽根崎”は現在もこの宇野版の脚本と演出で上演されているのだそうで……考えてみたら、歌舞伎の曽根崎はまだ生ではちゃんと観たことないかもしれない。文楽ではちょくちょく観ていますが。
 『江戸の夢』は、もともと6代目圓生のために書かれたもので、本の後記(あとがき)には、こう書かれている。
 「東京放送から、三遊亭円生(記述のまま)の為に一時間の人情噺を依頼されたのは、三十七年の春であった。私は戦前、六代目菊五郎と中村吉右衛門で上演した「人情噺小判一両」を人情噺に書き直して渡した。円生はこれを放送し、独演会でも口演した。続いて「江戸の夕立(大名房五郎)」「うづらごろも」「江戸の夢」の三篇を、円生の為に書いた。円生はラジオやテレビで放送し、独演会でもこれを勤めた。」(以上、抜粋)ちなみにこの本の中には、「小判一両」、「うづらごろも」、「江戸の夕立」、も収められていて、さらに別の3篇も。満載です。
 最初に志の輔の「江戸の夢」を聞いたときのことは2009614日の拙ブログにも書いているが(にゃんともう11年も前......)、さっと要約すると、主人公は奉公人から庄屋の娘婿になった藤七という男。その素性が全くわからないままだったのだけれど、ある時、庄屋の夫婦が江戸見物に行くことになって話が動きだす......(以下省略)。とにかく、終わり方がなんともスカッとして、気持ちのいい噺。志の輔師匠は圓生師匠のご遺族に了解を取って、この噺を自分の高座にかけるようになったそうだが、志の輔らくごの中でも、わたし的には特に好きなものの一つだ。清々しい青空にツバメが飛ぶ……季節はちょうど今頃か、もう少し後かな。
 ブックカバーの撮影は、噺の舞台が浅草ということで、現代の浮世絵師といわれる門脇俊一さんの『大江戸名所百景』の浅草のページとともに。

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2020年5月18日 (月)

ブックカバーチャレンジの補足その3

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。……という感じでやっていたら、Instagramでもこのブックカバーの振り返りというか再投稿(repost)みたいなことをやることになった(なりゆきで)。とはいえ、そちらでもあまり多くの説明はしないので、ここで書くことが一番長くなります。
 3冊目に選んだのは、『水滴』(目取真俊)。
 作家は沖縄に生まれ育ち、地元の自然や風土、歴史に根ざした小説を書いている。この文庫に収められた表題作『水滴』と『風音』には、先の戦争で壕の中に置き去りにされた兵士たちや、海に散った若い特攻隊員のエピソードが登場し、沖縄の人に“取り付いて離れない灰汁のような戦争の記憶”が生々しく描かれている。短編だけれど、どちらも中身が濃くて読み応えがある。
 沖縄に初めて行ったのは20代の頃、海と島をめぐる旅雑誌の取材のためだった。美しい海の自然やおおらかで優しい島の人たちに魅了されて、その後は仕事でもプライベートでも足を運ぶ機会が増えた。食べ物、手仕事、音楽、人々……訪れるたびに興味が増幅されて、戦争の話もいろいろと聞いた。海の仕事を離れても“沖縄熱”みたいなものは冷めることなく、そのうちに現地に友達と呼べる人も何人かできて、ここ数年は専ら、焼き物の窯を訪ねる目的で行くことが多くなった。
 この文庫本は目取真さんの本として一番最初に買ったものだった。照りつける強烈な太陽の光や、鬱蒼と茂る植物のむせかえるような匂い、堂々としたガジュマルの木。そんな親しみのある沖縄の風景描写の中に現れる、戦争で犠牲になった人の魂。フィクションだけど、本当にあっても驚かないだろうなと思うような話。生命力にあふれた自然や人々の営みと、戦争による無数の死の記憶。戦後70年以上が経っても、どちらも沖縄に共存しているものなのだろうと思う。

 ブックカバーはお友達でもある沖縄のアパレルブランド「YOKNAG」の首里城の柄のストールと一緒に撮影。その売り上げの10%は首里城再建のための寄付になるそうだ。昨年の首里城の火災は私にとっても大きなショックだった。年末に首里を訪れた時に、焼け残ったお城の一部に挨拶してきた。戦争で焼失しても見事に再建された首里城。きっとまた立ち上がってくれることを信じて。ガンバレ首里城。ガンバレ沖縄。

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2020年5月 5日 (火)

ブックカバーチャレンジの補足その2

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 2冊目は『バーナードリーチ 日本絵日記』(バーナード・リーチ著、柳宗悦訳、水尾比呂志補訳)。イギリス人の陶芸家、バーナード・リーチが昭和28年から翌29年にかけて日本各地の窯場や名所を巡った旅の記録。焼き物を始め日本の手仕事に関する取材をするようになってから、民芸のこと、リーチのことなどもっと知りたくなって手に入れた本の一つ。戦後、まだ新幹線もない時代に列車に揺られての移動で各地を訪ね、現地の職人たちと一緒に作陶や家具作りをしたリーチ。その目を通して語られる当時の日本の工芸や美術。益子をはじめ、島根の出西窯、大分の小鹿田の窯も出てくる。
 小鹿田焼きといえば、大学に入って東京で一人暮らしを始める時、母親から持たされた食器の中に小鹿田焼きが数個あった。新品だけれど、自宅でも見慣れた飛び鉋や流し掛けの模様で、二十歳前の自分にはちょっと色も渋目で地味だなぁと思ったものだったが、その一部は今も割れずに我が家の食器棚にあり、飛び鉋の大皿などは煮物や揚げ物を盛るのにちょくちょく活躍している。そういうことを考えると、人生ってちょっとおもしろい。
 本のカバーは、出西窯で作られたリーチ・ハンドルのピッチャーとともに撮影。

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2020年4月29日 (水)

ブックカバーチャレンジの補足その1

 フェイスブックで7日間ブックカバーチャレンジなるもののバトンが回ってきて、本日、7日目の本を無事にアップしてチャレンジが終了した。ブックカバーチャレンジは、1日1冊、好きな本を紹介して、その都度、フェイスブックの友達にバトンを渡すというものだが、本の詳しい説明は必要なく、表紙の写真をアップするだけでOKというものだった。ステイホームで時間があるこの時期にたまたま回ってきたバトンを機に自分の蔵書を見返すきっかけになったこともあり、写真も撮ったので、ここでは少し説明やエピソードをつけて紹介していこうと思いました。
 1冊目は『アイヌ民族』(本多勝一著)。昨年、アイヌ・クラフトの取材をすることになり、改めて棚から出して読んだ。私にとってはアイヌ民族のことを知るバイブルであり、一部フィクションの部分もあるものの、大半は緻密な取材によってまとめられたルポルタージュの傑作だと思っている。昨年の阿寒湖アイヌコタンの取材は工芸が中心だったが、アイヌの文化についてもっといろいろと知りたくなり、取材後もいくつか本を読んだりしている。今年、北海道白老町に開業する予定のウポポイ(アイヌ文化復興・創造の拠点「民族共生象徴空間」)にもいつか行ってみたい。
 カバーは阿寒湖アイヌコタンで買ってきたアイヌ刺繍入りのポシェットとともに撮影しました。

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2018年1月 5日 (金)

そう、今年は戌年……。

 今年は戌年。たまたまだけど、昨年11月末発行の「SINRA」(20181月号)にて、シニア犬の食事学について記事を書いた。すると、年末にまたシニア犬がらみのお仕事が入ってきて(今回は猫さんも含むことになりそうだけど)、今年の初めからしばらく高齢のわんこさんたちと向き合う機会が増えそうだ。偶然だけど、戌年のご縁もあるのかしら……

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巻頭は岩合さんの写真♪

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2017年10月 5日 (木)

新作歌舞伎『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』

 今月の歌舞伎座、昼の部ではインドの叙事詩『マハーバーラタ』を歌舞伎化した新作『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』が上演されている。
 8月、舞台の稽古に入る前に、『マハーバーラタ』の歌舞伎化を自ら企画した尾上菊之助さんにインタビュー。その記事が「フィガロ」のオンラインで公開中です。記事は前後編の2部構成、前編はこの新作歌舞伎に対する思い、後編は『マハーバーラタ』の生まれたインドを巡った旅のレポート、を中心にまとめています。
 今回、菊之助さんは主役の迦楼奈(かるな)とシヴァ神を演じている。この舞台、すごい面白そうで楽しみ♪。

前編
http://madamefigaro.jp/culture/series/interview/170921-kikunosuke-onoe.html


後編
http://madamefigaro.jp/culture/series/interview/170922-kikunosuke-onoe.html

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取材前に行われた記者会見が始まる数分前......、

 

 

 

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2016年12月26日 (月)

「Coffee Break」87号、先月末に発行されました。

 日中に今年最後の取材を済ませ、夜は忘年会。ある広告系のお仕事の打ち上げも兼ねた忘年会だったのだが、メンバーがほぼ「Coffee Break」と同じだった。今年もそのメンバーで楽しいお仕事をさせていただき、感謝、感謝。
 「Coffee Break」の最新号、87号は先月末に無事、発行されている。今回の巻頭特集はアムステルダムのカフェ。インタビューは元女子バドミントン日本代表、オグシオのオグこと小椋久美子さんと、俳優の別所哲也さんに。小椋さんに取材したのはリオ五輪の直前。女子バドミントンのメダルは硬いと力説されていて、本当にその通りになった。とりわけ女子ダブルスのタカマツ・ペアは金メダルを獲得し、小椋さんはちょうどその試合の解説も担当されていた。なので、記事としては後から、五輪後の小椋さんのコメントも追加で入れて構成した。別所さんにお会いしたのは、3、4年前にお芝居のパンフレットのためにインタビューして以来だったけど、最近はラジオのパーソナリティや報道番組の司会など、舞台以外にも八面六臂のご活躍だ。
 ”コーヒーと世界遺産の連載はバチカン市国。イタリアの世界遺産の取材で過去にもお世話になった池上英洋先生に取材。と、今年もいろんな人にお世話になって雑誌を作りました。が、来年はどういう感じになるのかなぁ……
 「Coffee Break」のウェブマガジンのほうも最新版に更新されているので、記事を読みたい方はこちらでも見ていただけます。
http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine

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