2009年9月30日 (水)

名家の“いま”

 現在発売中の「セオリー」(講談社)最新号で、近衞忠大さんの取材記事を書いた。忠大さんは、近衞文麿元首相の曾孫にあたる人で、細川護煕元首相の甥子さんでもある。今回の特集のテーマは“名家の生活、名家の使命”なんです。
 近衞さんのほかにも、島津家、一條家、冷泉家、相馬家、竹田家(旧宮家)などなど、多くの名家の方々が登場している(鳩山家も出ています)。一般人にとっても“家を継ぐ”ということはしばしば大きなテーマになるものだ。かくいう私でさえ、父親は長男で、子供は私と妹の二人だけ。家は誰が継ぐのか、継がないのか、みたいな現実の問題を突きつけられたことも、かつてはあった。私みたいなごくごく中流の家庭でもそんなふうなんだから、おそらく誰もが(特に長男長女は)、状況の細かい違いはあるにしても、一度は似たような経験をしているのではないだろうかと思う。それが、いわゆる“名のある家”となると、やはり一般人とはかなり違うレベルの問題やら、使命の重さやら、いろいろとあるのだろうなあ、と思う。というか、あるようです。
 近衞忠大さんは今回、出ている人たちの中でもおそらく最年少(39歳)で、飄々と、はきはきと、ご自分の“今”について語ってくださったのが印象的だった。なんといっても五摂家(公家の頂点に立つ五家)の筆頭なので、宮中歌会始に関わっていらっしゃる話など、普通の人では知り得ない話は、なかなかおもしろい(文字数の関係で、原稿に書けなかったこともあった)。と同時に、現代の青年らしく(変な言い方ですが)、ホッケーやフットサルに打ち込んで、顔に傷を作ったりもしているし。その振幅はかなり大きい。子供の頃、お姫様の暮らしに憧れたりしたものだけど、もちろんお姫様にはお姫様なりの悩みや苦労もあるわけで、やはり長ーい家系図をもつような人たちは、それなりに、うちらの想像できないいろんなものを背負っているのだろうなあと思う。それにしても、名家の特集を組むってことは、やっぱり日本人はセレブに弱いということなんでしょうか。

200910011658000200910011659000


左が表紙。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月25日 (土)

今、買うべきもの……

 いま出ている「セオリー」(講談社)で、ギャラリストの小山登美夫さんのインタビュー記事と、アート関連の記事を書いている。今回の雑誌全体のテーマは“お金の生かし方”。世界的に不況なこの時期にこそ、真の意味で「お金をどう使うか、どう生かすか」が問われている、ということで、さまざまな人の「生きたお金の使い方」を紹介する、というものだ。
 そんな全体の流れの中で、小山さんには“最近、お金をよく使っているもの”や“これまでで最高の買い物”などについての話を聞いた。仕事ではコンテンポラリー・アートを取り扱っている小山さんが最近、趣味としてハマっているのは陶器だそうで、ご自宅にあるたくさんの作品を見せていただいた。ルーシー・リーの花器は特に素敵だった……。アート関連のほうでは、“今、買った方がいいもの・買われているもの”というテーマでコレクターの方やオークションハウスの方やギャラリストさんにインタビューしている。大阪に住む愛すべきコレクター、松浦さんにも去年に続いてまたお会いした。アート・コレクターの世界では、こんな不況でも本当にいい作品なら何千万、何億という値段でも買われているようだ。まあ、ほとんどは欧米の話だけど、世界には不況に縁のない人もいるようで。
 そんな中でも、昔から“これは”と思う若手作家の作品を数万円〜数十万円という値段で相変わらず買い続けている松浦さんのスタンスは(私には)説得力があるというか、なるほどなーと感心させられた(といって、真似はできないけれど)。“コレクターというのはどんなに不況でも、買いたい気持ちがうずうずしているから、自分がこれだと思うものに出会ったら買う”という松浦さんの言葉は印象的。そういえば、コレクターというと大半は男性のようだけど、女性はやっぱりある意味現実的、ということになるんだろうかね。他の特集でも、退職金をすべて寄付した元ソニー名誉会長の大賀さんとか、屋敷を手放してマンションに移った女優の池内淳子さんの話とか、日食で最近帰国したエリカさまの旦那さまの話とかも、お金の使い方にまつわる話がいろいろ盛りだくさんです。

200907281209000200907281210000


ついこないだ原稿書いたと思ったけど、もうできてるし......。

| コメント (1) | トラックバック (0)

2009年7月17日 (金)

古書の愉しみ

 明け方から軽く降っていたようで、朝のゴミ出しのときの空気はやや涼しかった。こんな朝は水やりもラクで嬉しい♡。
 原稿をガンガン進めていかなければいけないのに、脱線ばっかりしている。脱線大王だ。昨夜も、数日前にアマゾンで注文した宇野信夫著作集が届いたのでぷち脱線。1968年発行で古書扱いなんだけど、画像が無かったので、どんな感じなのかよくわからなかった。そしたら、

200907171122000200907171128000


こんなふうに箱入りで、和紙を使った素敵な装丁





200907171125000200907171155000


表紙の裏〜さらに中はこんな感じで






200907171127000200907171126001


挿絵はこ〜んな感じで。




 もうほんとに、隅々まで丁寧に作られているというか、どこもよくて嬉しくなってしまった。上の挿絵は、どちらも前に志の輔の落語で聞いた『大名房五郎』(この著作集の中のタイトルは『江戸の夕立』、左)と、『江戸の夢』(右)の噺の1シーン。なんか、こういうのも古書の愉しみなんだなあという感じで、いちいち見入ってしまう。奥付なんかもちょっと挿絵があって素敵なのよ。といっても、68年ってもう私も小学生だし、そーーーんなに大昔、ってわけでもないんだけど.....古書。ま、いいけど。思わず少しだけでも読みたくなって、1話読んだ。続きは原稿できてからにしないと、やっぱまずいよね……。つーか、先にやることやらないとなあ。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月12日 (日)

美の探究者、初共演

 週末に届いた掲載誌の話。「和楽」8月号で、玉三郎さんの対談原稿をまとめた。お相手は、アテネ五輪の体操男子の金メダリスト、冨田洋之選手。歌舞伎役者と体操選手、え? どこに共通点が? と思われそうな企画だが、「自分の目指す美しい体操ができなくなったから」という理由で昨年引退を決めた冨田さんと、舞台の上での美を追い求める玉三郎さんの「美」についての対談はなかなかに興味深かった。時間がなくて超“なるはや”でまとめた原稿だったが、パチパチしながらなんか楽しかったことを思い出す。この原稿を出したのは6月の第一週。今は7月の第二週。6月頭のことがもう遠い感じだ。考えてみたら、ゴールデンウイーク明けから今週中頃まで、えらいバタバタだったわぁ……。

200907141532000200907141530000


扉の写真は歌舞伎座前でのツーショット。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月26日 (金)

校正作業と、ムック

 仕事再開。東京31度? 昨日までいた沖縄と同じくらいだ。そんな街なかを仕事道具を抱えて歩いているのがなんか不思議な気分だが、湿度はこっちのほうが高い感じで空気が重たい。じっとりだ。午後一から築地の制作会社にて校正作業を数時間。
 1、2週間前のことだが、和楽ムックの最新号が届いた。今回は細川護煕さんの1冊。以前、私が担当した水墨画特集「水墨画入門」も掲載されている。これは一昨年に八ヵ月間くらい毎月のように湯河原に通って取材したものをまとめた記事だが、なんだか今見ると、ものすごく昔のことのような。細川さん、最近はどんな新作を描いておられるのだろうか。それから水墨画の先生・島田先生はお元気だろうか。なんだか思い出のアルバムをめくるように、しばしなつかしく見入ってしまった。

200906271511000


和楽ムック(小学館)の最新号です。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月 6日 (月)

筍づくし

 本日発売の「くりま」(文藝春秋)で、筍の記事を書いている。

200904071153000


今回は野菜特集。





200904071155002200904071154001

精進料理人の棚橋俊夫さんといく、早掘り筍の取材。




200904071155000

鹿児島県さつま町で、掘ったばかりの筍と地元の旬の野菜を使って棚橋さんが作る“筍づくし”。これは、筍の粕漬け焼き。美味♡。




 2月の末に、鹿児島に行ってきたのはこれでした。他にも、筍の姿煮、ムニエル、サラダ、筍ご飯と、穫れたて筍を食べ尽くし。特に筍ご飯、美味しかった〜。さつま町の地もの野菜も元気な味で。器は一部、地元の詩季工房さんのものをお借りして撮影。筍掘りと料理・撮影にご協力いただいた農家民宿「竹の子村」は、たっぷりの自然に囲まれた、癒しの宿だった。宿のご主人、山下さんが自ら作った竹林とログハウス風の建物が見事。すぐ近くの川で夏には蛍も見られるらしい。また行きたいな......。しかし、考えてみたらこの取材以後、戻って来てから筍を食べていませんな……そう思ったら無性に食べたくなってきた。明日は筍煮、かな。
詩季工房/
http://shikikobo.exblog.jp/
竹の子村/
http://www.satsuma-net.jp/contents.cfm?id=1537

| コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月30日 (月)

玉三郎さんのムック

 週末に届いた掲載誌。

200903291415000


和楽のムック「坂東玉三郎 すべては舞台の美のために」(小学館)。これまで「和楽」に掲載された坂東玉三郎さんの連載や特集を1冊にまとめたもの。このムックだけの初公開写真も満載。ななんとオリジナル押隈も(印刷ですが)。

 私が構成を担当させていただいた半年間の対談連載「坂東玉三郎と語る、その先にある美の回廊」も掲載されている。能楽観世流宗家の観世清和さん、染色研究家の吉岡幸雄さん、作家の椎名誠さんなど各分野で活躍する方々との対談、改めて読み返してもなかなかおもしろいです(手前味噌ですがcoldsweats01)。「和楽」は年間定期購読している人にしか届けられない雑誌だった(この4月発売の号からは書店でも販売されるようになります)けど、このムックは書店売りされるし、1冊丸ごと玉三郎さんなので(表4まで)、これまでの記事を見ていない玉さんファンにはおいしいムックだと思う。3月31日発売です。詳しくはこちらへ。アマゾンでも。

http://www.waraku-an.com/book/index.html

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 4日 (水)

移動図書館

 最近届いた掲載誌。某メーカーの広報誌で、名古屋の移動図書館(自動車図書館)を取材した。名古屋市が行なっているサービスの一環で、マイクロバスに本をたっぷり積んで、地域を巡回する移動図書館。主に市内の各図書館から1・5キロ以上離れた地域を対象に行なわれているそうだ。指定の場所に車が到着すると、周囲から続々と人が集まってきて、一人当たりの規定冊数のめいっぱいを借りていく。ちょうど取材で訪れた地域はお子さんのいる家庭が多いということで、子供たちもいっぱいやってきて、絵本をあれこれ選んだりしていた。見ているうちになんかなつかしい気分になって、地域の人たちとしっかり結び付いているのが感じられて、いいサービスだなあと思った。こういう巡回サービスって、ほかにもパン屋さんとか野菜の引き売りとか、ときどきみかけることもある。移動図書館も経費の問題などで年を追うごとに少なくなってきているらしいが、特に子供たちにとっては本に触れる機会があることはすごく大事だと思うし、できることならずっとなくならないでほしいものだと思った。

200903051601000


家の近くに図書館がやってくるって、なんかいい。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月20日 (金)

お能を巡る旅

 目が覚めたら鼻づまりはだいぶラクになった代わりに喉がかすれ気味でガラガラ声になっていた……でもこれって前にも経験したプロセスのような気がするし、たぶん治ってきているんだと思う。私の症状は花粉症ではないかとメールしてくれた人も数人いらしたのだが、なったことないからわからないけれど花粉症だと鼻水が止まらない、のでしょう? そんなことはないし、目のかゆみなどもないので、おそらくしつこい鼻風邪ではないかと。
 さて、大半は横になっていた今週、届いた掲載誌。「サライ」最新号で、寺社仏閣の薪能・野外能の記事を書いている。昨年12月に岩手とか奈良とか広島ほかに行っていたのはこの取材でした。あれからはや2ヵ月……。能舞台を訪れるのは大半が狂言を見に行くためで、お能はほんの数回、ましてや屋外の能は1、2度しか行ったことがない私であるが、今回取材したところはいずれも歴史ある能舞台があったり、由緒ある寺社だったりと、エピソードもなかなか豊富でおもしろかった。取材しながら、は〜、旅を兼ねて改めてのんびり来てみたいな〜と、心が誘われた。地方の取材って、往々にして時間に追われてバタバタだから、ゆっくり出直して来たいなと、いっつも思うのだが、なかなかそれがすぐには実行に移せないという寂しい現実もあったりして……。関西と広島の取材でお世話になったカメラマンのOさん、ネコちゃんと二人暮らしだそうで、移動中、ネコの話で盛り上がったけど、どうしてるかなあ……。

200902210908000


1冊丸ごと能・狂言特集。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月18日 (水)

鼻づまり……。

 筋肉痛は風邪から来る筋肉痛だったのか……目が覚めたら鼻がつまって、もろに鼻風邪全開。身体は元気だし、食欲もあるが、鼻が風邪。週末の春のような陽気と月曜日の急な冷え込みとかで、体調狂ったのかなあ。税理士さんからと、編集者から電話が1本ずつ。すごい鼻づまり声で、驚かせてしまった。そうそう、今の一段落している時期に確定申告をやっておかないと、月末から来月半ばは忙しくなるのに。しっかり治そうと、今日いっぱいは横になっていることに決めた。
 昨日からほとんど横になってずっと本を読んでいたので、「警官の血」上下巻読んでしまった。佐々木嬢、「このミステリーがすごい!」で1位になっていたので気になっていたのだが、先日ドラマを見て、なかなかおもしろそうだったので買ってみたのだった。ドラマは、じゅん君ことDr.コトーこと吉岡君の存在感が圧巻だった。あの壊れやすさや狂気っぽいところは、彼ならではかも。
 夜になったらだいぶ回復してきたので、野菜をひたすら刻んで、小松菜の煮浸しや、大根、人参のナムル、なますなど、常備菜をいくつか作った。

200902191546000


当然ながら、TVドラマでは描かれなかった部分や、原作にはないドラマのみの脚色もある。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月26日 (月)

掲載誌が届きました。

 セオリー最新号で、精神科医の高橋龍太郎さんのインタビューを書いています。高橋先生は日本の現代アートのコレクターの第一人者。奈良美智、村上隆、草間彌生、合田誠、山口晃……などなど、日本の現代アートを代表するアーティストの作品をはじめ、コレクションは1000点を超える。

200901271348001


去年の小山登美夫さんの本の仕事以来、現代アートを見る機会が増えて、現代アートに関連した仕事もちょこちょこやるようになっている。そんな私のような人間から見たら、というか誰が見ても超お宝揃いの高橋コレクションは、まさに日本の現代アート史そのもの。



200901271458001


こちらは高橋コレクションの一部、日本現代アート33人を紹介する展覧会「ネオテニー・ジャパン」展のカタログ。書店でも買えます。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 6日 (火)

始動

 昨夜、帰りの電車が混み混みで、いきなり生活が通常モードに戻ったことを実感したのだが、今日は今日で週末締め切りの原稿のレページのレイアウトが上がってきたりして、徐々に仕事モードも動きが加速しつつある。そんでもって次の取材のアポ入れも急遽飛び込んできたりして、何やら精神的にもちょっとザワついてきた……まあでも、仕事の日々が動き出したら、たいていこんなものか……。うとうとしてきて寝ようと思った頃にレイアウトがファクスでガーと流れてきて、いきなりファクスがピーピーいい出したので、もそもそと起きてのぞいてみると、インクフィルム交換の表示……カートリッジを交換しているうちに、目が冴えてきてしまい、思い出したようにブログ更新している始末です……しばらく眠れないかも。

2008122518130001200812251812001

年末に発行された自動車メーカーの広報誌で、アーティスト山口晃さんのインタビュー記事と、福井の増永眼鏡の取材記事を書いています。増永眼鏡はペイリンの眼鏡で昨年、話題になった眼鏡メーカー。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月14日 (日)

今年もいろんな人に会いました。

 師走だけれど、なんだかまだクリスマス気分にもなれないし、年末という気分でもない。ただ、なんとなくの気ぜわしさはいつもの師走とおんなじ。原稿の締め切りが迫りつつあるのに、テープおこしを読んで原稿の構成を考えつつも、ついつい脱線、の繰り返し。いけません......。

200812132121000200812132130000


昨夜は文楽の後、赤坂「おんがね」でご飯。蒸し豚、ちょーウマだった。お肉を包むキャベツもグー。



 先月末以降に届いた掲載誌の中から。

200812162307000200812161030000

「和楽」最新号で、伝統芸能の若きスターたち、という企画で3人の方にインタビューした。落語家の柳家三三さん、文楽三味線の豊澤龍爾さん、和太鼓奏者の坂本雅幸さん。こういう、若手で頑張っている人たちの話を聞くのは、なんだか清々しくて、こちらも気分がリフレッシュされる感じで、とてもおもしろい。

200812171626000


「セオリービジネス」最新号「楽しい会社」では、長野の伊那食品工業を取材。若手社員たちの表情がみんな生き生きとしていて、噂に違わずいい雰囲気だった。



 今年も仕事でたくさんの人に出会った。といっても、すっかり終わりじゃなくて、年内にまだあと数回取材が控えているんだけど……。いつも仕事はびゅんびゅん過ぎ去っていって、振り返るという余裕もないまま何年も過ごしている。まあ仕事に限らず、いろんなことがそうなんだけど……。今年の年末には、1年をのんびり振り返る時間があるかなあ。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月 8日 (土)

冬の金沢

 また書くのが遅くなってしまったが、最近のお仕事として、「サライ」の金沢特集の一部を担当しました。金沢の街から比較的近くにある温泉の旅ということで、山中温泉、山代温泉、片山津温泉、湯涌温泉、の4カ所を取材。考えてみたら旅の取材というのは久しぶりだったのだが、そのせいか、かえって新鮮な気分だったし、温泉宿の女将はじめ、あたたかい地元関係者の方たちにいろいろとお世話になり、楽しい出合いも経験できた。取材したのは8月末で、やっと、ほんのちょっとだけ秋の気配がしてきたばかりの時期だったが、なんだかんだで原稿入れて、校了し、10月末にこうして“冬の金沢”の特集が出て、いまはどの温泉も、ちょうど冷たい空気の中で白い湯気がほわほわと立ち上る季節になっているんだろうなあ……。温泉行きたいなあ……。どこも、プライベートでまた行きたいところばっかりだったよ……。

200811121205000200811121204000


お風呂の撮影、じりじり暑かったなあ......。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月24日 (金)

原宿・表参道、ゲリラ豪雨

 以前、取材して知り合いになったバイヤーのご夫婦、テリー・エリス&北村恵子さんが監修する本が発売になったというので、共通の友達でもあるカンナさんと一緒に、取り扱っている原宿のビームスへ。

200810241530002


「Fennica Style Book」。Fennica(フェニカ)は、エリスさんと北村さんご夫婦が手がけるレーベルで、北欧デザインやクラフトものを中心に衣食住を豊かにするモノを提案している。今回の本はそのフェニカが提案するスタイルブック。


 フェニカ・スタイルの実践例ともいえるビームス・スタッフの自宅の写真や、フェニカで取り扱っているブランドの工房や職人さんを訪ねた写真と文章など、丁寧に作られている(「ヨーカン」や元ちゃんの「正志や」も登場している)。帯には恵子さんやスタッフが徹夜で手ずからかけたという桂樹舍(富山)の和紙が使われていて、これが何種類もあって目移りしてしまったが、私はハート形の葉っぱ模様(上写真)を選んで購入。外も中も、手仕事のあたたかさがいっぱい。

200810241533001200810241533000


ついでに「石垣島ラー油」(石垣島のペンギン食堂のラー油)も買った。フェニカのマークである琉球ツバメがここにも……。


 午後の便で沖縄に帰るというカンナさんと原宿で別れ、そのまま表参道まで歩いた……ものの、途中からゲリラ豪雨のようなものすごい雨に襲われて靴もパンツもあっという間にびちょびちょ(もちろん傘はさしていたが)。

200810241332000


ちょっと撮ってみたけど、すごい雨脚なのに写真にはあんまり映っていません……。表参道交差点。




 朝から雨模様だったので湿気で髪はボワボワ。さらにゲリラで足元までずぶずぶで、水分を含んで重たくなったカラダをひきずりながら帰宅。いやはやすごかった。

| コメント (1) | トラックバック (0)

2008年9月29日 (月)

クリエイティブな人たち

 今月25日に発売された「セオリー」(講談社)で、演出家の野田秀樹さんと、ジャズ・ジャーナリストで外科医の小川隆夫さんをインタビューした記事が掲載されています。

200810011135000200810011143000


野田さん(左)と、小川さん(右)。それぞれオフィス、ご自宅にて。



 考えてみると“最近のお仕事”をここで紹介するのは久しぶり。今年の春夏はほんとにイレギュラーなこと続きで余裕が無かったなあと改めて思う。
 取材したとき、特に小川さんのときは8月頭の猛暑のど真ん中。野田さんは今月初めだったけど、やっぱりまだかなり蒸し暑かった。それが今や、油断して風邪ひきそうになるほど急激な冷え込みで、なんだかなー。一気に季節が進んでしまった感じ。
 今回のテーマは、「クリエイティブな人たちの成功方程式」。それぞれの人たちのお仕事ぶりや仕事感についていろいろとお話してもらったわけです。小川さんには、大好きなジャズの世界を仕事にして、二足の草蛙を履き続ける生活の楽しさを聞かせてもらった。野田さんは、脚本を書くことの苦しさと、本を書いてから芝居ができあがるまでの一連の仕事の醍醐味を話してくださった。とても簡単には言い切れないけど、ごく大雑把にまとめるとそんな感じ、かな。お二人とも50代。自分の信じる道をずっと邁進し続けている男の人は、とても魅力的だと思ったし、いろんなことを考えさせられて、勉強させてもらった気がする。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月14日 (木)

アートとお金のフシギを考える。

 今月初めに、ギャラリスト・小山登美夫さんの最新本が発行された。タイトルは『その絵、いくら?』。いまや世界的なアーティストとなった奈良美智、村上隆らをいち早く世界に紹介した小山さんが、アートとお金の関係を語っている。今回、原稿構成を担当させていただいた。今年初めから何度となく清澄白河のギャラリーや小山さんのご自宅を訪ねてインタビューを重ね、原稿をまとめ上げたのが6月。この時期はほとんど死んでましたが(編集者Aさんにもいろいろご迷惑をおかけしてしまった)……出来上がってみると、もう遥か遠い昔のことのような。
 個人的にもともとアートや美術館巡りは好きだったが、コンテンポラリー・アートにはあんまり詳しくなかった。しかし、今回の仕事で小山さんからいろんなお話を聞きながらたくさんのことを勉強させていただき、この取材を続けている間に、平行してアートのオークションの取材記事を書いたりもしていたので、春先まではけっこうアートな日々で、コンテンポラリーに対する興味もぐぐんとアップ。おかげで行きたい展覧会が増えてしまって、嬉しい悩みのような……。とにかく、私にとってはいろんな意味で、今年前半のいちばん力の入ったお仕事の一つ。
 アートをお金で語ることは、とかくタブー視されがちで、特にコンテンポラリーに関しては「なんであんな絵がこんなに高いの?!」と、不思議に思う人も多いようだが、小山さんのわかりやすいお話で、アートの値段のカラクリや、”な〜るほど!”というようなアートの見方が解説されている。書店の美術コーナーに並んでいるので、読んでいただければ幸いです。

200808121554000


『その絵、いくら?』 小山登美夫著(講談社セオリーブックス)

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月 4日 (水)

肉球入魂!

 知り合いの写真家、飯窪敏彦さんが新しく出された写真とエッセイの本を送ってくださった。その名も「吾々は猫である」(日経プレミアムシリーズ)。猫が大好きで、旅先や近所で出合う猫の写真を撮り続けている飯窪さん。毎年の年賀状にもマイペースな猫の写真が生き生きと映し出されていて、それをいつも楽しみにしている私なのだが、そんなこれまでの猫写真にエッセイをつけて、このたび1冊の本にまとめられたのだ。
 じつは、今回の本の中に我が家のわらびの写真も入っているんです。数年前、文藝春秋から「猫暮らし」という翻訳本が出版される際に、本の中に飯窪さん(当時は文藝春秋の写真部にいらっしゃいました)が撮りおろす猫の写真を掲載することになり、モデルになる猫を探していたのだが、知り合いを通じてうちのわらびの写真が飯窪さんの目にとまり、晴れてモデル猫に決定。我が家に来て撮影をしてくださったのだ(当時はまだ6歳で、番茶も出花の頃?)。とはいえ、当然モデルなんかしたことがないのに加えて超内弁慶のわらびの撮影は、それはもう大変だったのだが、そこは猫好きな飯窪巨匠のマジックで、そのうちわらびも悦に入って(?)撮られまくった、ということがあったのだが。まあそんなふうに、プロのカメラマンさんに撮影してもらって、すごくいい表情を撮ってもらって、本にも載せていただくというありがたーい経験をしているわらびサンなのである。
 今回の「吾々は猫である」にも、そのときに撮っていただいた写真の中から3点採用してくださったというわけで。数ヶ月前、飯窪さんからお電話をいただき、「今度出す本に、わらびの写真も掲載させていただいてよろしいでしょうか」とご丁寧に連絡していただいたときには、「それはもう喜んで!」と、ひたすら親バカ状態で、夫とともに喜んでいたのだが、いざ出来上がったのを見てみると、嬉しさがまた再燃。前と同じ写真なのに、堂々と映っていて、「わらびすごいな〜」、「やっぱりこの頃は顔が若いね〜」と、ニヤニヤしている親バカ二人なのであった。本の装丁はこれまたお友達のデザイナー、ワンちゃん(犬ではありません。ややこしいけど)ということで、ご縁というものをつくづく感じる今日この頃。
 そして、さらにおまけもあって、先週の日本経済新聞の夕刊一面下の新刊本の広告に「吾々は猫である」も出ているんだけど、そこになんとわらびの写真も! しかも、小泉元首相の「音楽遍歴」と、石田衣良の新刊本にはさまれて真ん中に。元首相と作家と並んで堂々と映っているわらびサンなのでありました……(涙)。いやーすみません、親バカの極致で。
 まあわらびの話はいいとして、「吾々は猫である」は、ほんとに愛すべき猫たちの姿が満載なので、ぜひぜひご覧になってくださいませ。 


200805210922000200806061600000


本のカバー(左)と、日経の広告(新聞を送ってくれたTグッチありがとう)。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月31日 (木)

back to the最近のお仕事〜亥から子へ

 年末年始にあれこれと悩んだこともあったが、仕事は続いている。年末から最近にかけてできあがった仕事を振り返る。

Nec_0430


某広報誌で、NY在住の日本人アーティスト、吉野美奈子さんを紹介。



 10月に取材して12月末に発行。吉野さんは日本で優秀な会社員をされていたが、あるときアートに目覚めていろいろと努力した末に単身NYへと渡り、9・11を乗り越えていまも彫刻家、画家としてマルチに活躍されている。彼女のドラマチックな人生はここではもちろん、雑誌の限られた誌面で書ききれるものではぜんぜんないんだけど、今回は修復家という彼女の一面にスポットをあてて取材した。美奈子さんはものすごく前向きでエネルギッシュで、日本の忙しさをひきずってぼろぼろに疲れた身体で取材に突入した私は、彼女からたくさんの力と癒しを与えてもらった。NY在住の日本人女性写真家、宇寿山さんにも素敵な写真をたくさん撮っていただいた。

Nec_0412


「セオリー」(講談社)の最新号で、脚本家で映画監督の大宮エリーさんにインタビュー。



 取材の日のことは以前このブログにも書いたが、とにかくファンだったのでご本人に会えたのがうれしくて、ややキンチョ—した。想像以上におもしろくて楽しくて、そしていい人だった。なんか、ワインか焼酎でものんびり飲みながらあーでもないこーでもないとぐたぐた話し続けていたいような、そんな人。人が好きだという彼女のキャラクターが、やっぱりその仕事に現れているんだなーと、話を聞きながら一人納得していた私。
 こうして続けて書いてみると、どちらもバリバリ活躍中の日本人女性である。大宮エリーさんもこれから映画や舞台の仕事で海外に出ていくのかもしれないし。こういうがんばっている女性たちに会うと、取材しながらもすごくいい気をもらえているようで、いい刺激を受けているなあと思う。だから疲れていてもなんかいい気持ちになれる。今年に入ってこれからしばらくは取材相手が男性ばかり続くんだけど、今度はどんな出会いになるんだろう。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月22日 (火)

美しい職人さんの姿も必見

 写真家山口規子さんの「メイキング・オブ・ザ・ペニンシュラ東京」写真展を観に行ってきた。昨年、出版された同名の本の中からセレクトされた写真が展示されている。彼女とは、彼女が文藝春秋の社員カメラマンだった頃からのおつきあいで、一緒に海外取材にもたびたび行ったりしていて私にとっては妹みたいな存在なので、いまさら“山口さん”と書くのはなんかいまいち心地悪い感じ。なので、いつものように、のりちゃんにします。
 独立されてから持ち前のバイタリティでガンガンいろんな雑誌で活躍しまくっているのりちゃん。仕事を頼みたくてもしょっちゅう海外取材に出ていて会えないままのこともたびたび。去年の出版記念パーティのお誘いを受けたときには私の方がバタバタで、また会えなかったということもあって、この写真展の案内が来たときには、今度こそ、と思っていた。
 会場に行ったらご本人が受付にいて、1年ぶりくらいに会えた。忙しさのせいか、前よりちょっと痩せたかなと思ったが、元気な機関銃トークは変わらずで、あーのりちゃんだーと、安心した。で、この本ですが、高級ホテルのきれいな写真のみならず、メイキングなので、ホテルスタッフや、建設に携わったたくさんの職人さんの写真も出てくる。それがおもしろい。

Nec_0266


これは写真展にも出ていた写真だけど、こういう左官職人さんとか。




Nec_0277


テーブルセッティングのトレーニングの様子とか。




 ほかにも、配管工のおじさんとか、研磨する職人さんとか、金箔砂子師、和紙デザイナー、鳶職の人たちとか、現場で汗する職人さんの表情がとてもいいし、美しい。のりちゃんは「クレアトラベラー」などのきれいなホテル写真で知られていることも多いけれど、昔から、人を撮ってもらうと本当にいいなあと思うことが多いので、そんなのりちゃんの魅力というか力がよく出ているいい本ができてよかったね、と心から拍手をおくった。すっかり売れっ子になっているけど、今年はまた一緒にお仕事ができるといいなあ。しっかり著書にサインしてもらって帰ってきました。のりちゃんが書いてくれたメッセージは、“写真力で心通力!! ”。のりちゃんらしい。

Nec_0279


「Making of The Peninsula Tokyo」(文藝春秋刊)

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月25日 (火)

10年矢の如し。

 リニューアル創刊したランティエ最新号で、野村萬斎さんのインタビュー記事を書いている。舞台はちょくちょく拝見しているが、仕事でお会いするのは約10年ぶり。お互い30代だったのが、今はともに40代。ひとまわりもふたまわりも、何倍も大きくなられた萬斎さんに接することができたのは嬉しいことだった。スケジュールが押して、インタビュー時間がやや削られてしまったのは残念だったが、まあそういうのも取材にはつきもので。
 今回のインタビューの中で、中島敦の「名人伝」に出てくる、“射之射。不射の射”(しゃのしゃ。ふしゃのしゃ)という言葉についての話が出てきたのだが、これはなかなか印象深かった。弓の名人のところに老人が現れて、「弓を使って射るのは“射之射”であって、誰にでもできるという。そしてその老人は、何も使わず睨んだだけで鳥を射落とす。これが“不射之射”、つまり射ずして射る、ということであり、萬斎さんは狂言道もそれと似ているところがあるのだといっていた。
 次にまた取材できるのも10年後くらいなのかなあ……。10年後の萬斎さんというと、狂言師としては50代は円熟期の始まりというか、狂言道をさらにひたすら進み続けてますます芸に磨きをかけている時期なんだろうなあ。かたや10年後の私はといえば、50代も後半。まだこの仕事をしているんだろうか……。とにかく、このところ年々、時間の経つのが加速度的に速くなっているから、これからの10年なんて、きっとあっという間なんだろうなあ……。

Nec_0409Nec_0417


左は表紙。目ヂカラの萬斎さん。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月22日 (木)

back to the 最近のお仕事

 先月〜今月にかけて発行されたものです。

Nec_0371Nec_0375Nec_0372





「和楽」12月号で、細川護煕さんの水墨画特集をやっています。今年の2月から毎月湯河原へ行っていたのはこの取材でした。お稽古の様子や水墨画家の島田皓紀先生との対談、水墨画の心とは、……などなど。毎月のお稽古を取材しているうちに、私も水墨画をやってみようかなという気分になってしまったことも。もちろん、すぐに上手になるものではないけれど、思っていたよりぜんぜん気楽に始められそうな感じなのであった(道具もシンプルだし)。それになにより、紙に向かって筆を動かすだけでも心が落ち着くような感じで。墨の香りとかも関係あるのかもしれないかなあ。そのへんは、書と共通する部分もあるのかも。そうそうそれから、細川さんの湯河原のお宅の庭は自然の宝庫で、立派な木々や草花がたくさんなので、訪れるたびに季節の美しい景色を見ることができて、すごくなごまされ、それが毎月楽しみだった、というのもありました。

Nec_0376

月刊「ランティエ」で、中村勘三郎さんのインタビュー。映画「やじきた道中てれすこ」のプロモで、このところ勘三郎さんはメディアに出まくり。映画はおもしろくてオススメです。


Nec_0378

講談社のムック「セオリー」で、作家松井今朝子さんのインタビュー。松井さんに聞く江戸の話はいろいろ興味深い。彼女がよく夕飯の買い物をしている渋谷の東横のれん街は私もちょくちょく利用しているので、そのへんでも勝手に親近感が沸いた。

 思えば松井さんの取材の日はもんのすごい台風で、取材後、すぐ近くのお店まで移動するのにずぶぬれになったのだった。そしてこの3つの原稿、すべてNYに行くまでに入稿していったものだった……おそろしや。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 2日 (日)

back to the 先月できあがったお仕事

 8月発行の掲載紙も書きそびれておりました。8月に手元に届いたのは、某自動車メーカーのオーナーズマガジン(広報誌みたいなものですね)と、「ランティエ」10月号(秋の食材特集)と、講談社のワンテーママガジン形式のムック「セオリー」。「セオリー」は新書を雑誌っぽくしたようなムック(この説明でわかるかなあ……)なんだけど、ちょっと前に出た“土地のグランプリ”をテーマにした号はかなり売れているらしい。私は今回からのおつきあい。“予測する力”というテーマで、将棋の渡辺明竜王、苦情・クレーム対応アドバイザーの関根眞一さん、東京女子大学心理学教授の広瀬弘忠先生(災害心理学がご専門)の3人に取材。お三方に、それぞれご専門の世界における“予測力”ということについて、いろいろと語っていただきました。取材はいずれも6月中。すごい昔のような気がします。って、いつも書いてることですが。こうやって仕事しながらびゅんびゅん時間が過ぎていくんだよねえ。だって今年もあと4ヵ月だよ……。

Nec_0200


ワンテーママガジン形式のムック、だそうで。その内容と作りからして、おそらくメインターゲットはビジネスマンなんだろうけど、約2ヵ月ごとに新しい号が2冊ずつ、という発行の仕方もユニーク。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月25日 (月)

愛すべき妖怪たち

 先週、志の輔の落語で怪談話を聞いたせいか、ふと心に火がついて、土日に荒俣宏さんの「帝都幻談」(今年の春に発行されたもの)をつらつらと読み返してみた。

Nec_0024_2Nec_0034_3


江戸に現れた魔物たちとの戦いを描いた壮大なからくりの物語で、荒俣ワールドと水木しげるさんのイラストとで妖怪パワー炸裂。

 先日の志の輔の言葉を借りるなら、いま世の中で起こっている数々の事件の中心にいる現実世界の妖怪たちのほうがはるかに恐ろしい、ということになるんだけど、この話に出てくる江戸の妖怪たちは(アテルイとか、ツキノイとか、生首でさえも)コワいんだけど、でもどこか憎めないキャラクターばかりで、読み応えあり。
 そういえば少し前に、調布の商店街で鬼太郎の像が盗まれたり、子泣きじじいの像が壊されたりしたことがあったけど、あの犯人はつかまったのだろうか。あのときテレビで話していた水木センセイのコメントがもう最高で、
たしか、「(犯人に)なにか恐ろしいことが起こらないか心配」とかいっていたと思ったけど、水木センセイがそう話すとまじでコワいからすごい。それにしても、現実世界のほうがよっぽどおどろおどろしくて怖い、というのも、なんだかなー、だ。
 話は全然違うけど、今日、数ヶ月ぶりに妹と会って食事したら、ヘアスタイルがえびちゃん風になっていたのに驚いた。「デジパーだよ」だって。デジパー(=デジタルパーマ)とは、乾くとカールが浮き立つ形状記憶パーマなんだと。40代にも浸透しているえびちゃん。別の意味で、恐るべし。

| コメント (0) | トラックバック (2)

2007年6月24日 (日)

蛍、滝、猫、そしてヒト

 「ランティエ」最新号(8月号)が送られてきた。「写真道楽 夏を撮る」という特集を担当して、その道一筋とか、その道にハマっている写真家の方々が語る撮影指南をまとめている。たとえば、蛍にハマって蛍の写真を撮り続けている人とか、滝の写真をライフワークにしている人とかにお会いして、なんでハマっているのかという醍醐味についての話や、読者に向けての撮影指南をしてもらっている企画である。駅、花、川、列車、里山など、それだけを専門にひたすら撮り続けているような人が、たくさんいるんだなあということに改めてびっくりしたけど、私が担当したのは、蛍と滝と猫と人(肖像写真)の4ジャンル。
 特に蛍と滝の写真家さんは、日頃はカメラマンとして他の写真も撮りつつ、それぞれのテーマをライフワークとして撮り続けている、という人だった。蛍の人はシーズンになると休みをほとんど全部蛍撮影に当てて全国を回っているし、滝の人に至っては、嵐や台風の時にこそもっとも野生らしい滝を撮れるということで、わざわざそういうときに山奥へ出かけて行ったりしている。そののめり込み度がほんとに熱いのだ。
 私なんかは日々の仕事に追われているばっかりなので、そういう、これだというテーマに出逢ってそこにのめり込んでいる人の話を聞くと、すごいなあ、大したもんだなあという尊敬と憧れの気持ちでいっぱいになるのである。私も、がんばらなあきまへんなー。

Nec_0024_1


雑誌はもう夏、なんですよねー。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月22日 (金)

強気な人々

 先日、某誌の取材で苦情・クレーム対応アドバイザーの関根眞一さんにお話をうかがった。関根さんはその肩書き通り、クレーム対応のエキスパートで、某百貨店のお客様相談室長を長年務められた経験をもとに、苦情の実態やその対応の仕方などを紹介する本を数冊出されている。いまは独立されて、執筆や講演等で全国を飛び回っているそうだ。
 関根さんの取材の前に彼の著書を数冊読み、さらにいままた、原稿を書く前に最新作(今月末発行予定)のゲラを読んでいるところなのだが、どれもすごく興味深い話であると同時に、読んでいると気持ちがなんだか重くなってくるのも事実。というのも、どの本にも関根さんが実際に対応されたクレームの実態が書かれているのだが、正統な苦情ももちろんあるものの、詐欺師やいわゆるクレーマーはともかく、一般のお客さんの中に、いかに強気で理不尽な苦情や要求をいってくる人がたくさんいるのか、ということに驚かされるから、なのである。
 十年前にその百貨店で買ったシャツに穴があいたから直してほしい、とか、3日前に買った花が枯れてきたのはおかしい、とか、2年前に買った毛皮のコートを昨日洋服ダンスから出したら虫食いだらけになっていた、とか、初めて買ってみた魚に、これまで経験したことのない匂いがしたので、腐っていると怒って電話してきたり(もちろんこれは腐っていたのではなく、その魚独特の臭みがあった、というのが真実ですが)……などなど、あらゆることを買った店側の責任として苦情をいい放ってくる人々が、ほんとうにたくさんいる、らしい。読んでいて、えー、なにもそこまで……、と思うようなことを執拗にアピールして謝罪(ときには迷惑料)を要求してくる人たちが、現実にたくさんいる、らしいのだ。
 そういうことを知って、お客様相談室という仕事の過酷さを痛感すると同時に、苦情をいう人たちのことを考えると、どうしてそこまで強気になれるんだろうか、と、なんだか暗澹たる気持ちになってしまう私である。そういえば、百貨店のお客さんに限らず、学校の教師に理不尽なクレームをつけてくる親が多いというのも最近よく耳にするけど。いつからそういう強気な人たちが増えてきたのか。なんだか不思議な世の中になってきている気がしてくる……。とはいえ、関根さんの本はいろんな意味で興味深い内容です。ご興味ある方はお試しあれ。

Nec_0248_1


このほかには「となりのクレーマー」など。どれも考えさせられます。月末には新刊も出る予定。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月15日 (金)

back to the 最近のお仕事

 しばらくバタバタだったので書けませんでしたが、最近送られてきた掲載誌です。

Nec_0129_1

「和楽」7月号。いつもの玉三郎さんの対談。今回のお相手は、太鼓奏者の林英哲さん。





Nec_0217

「pen」(6月1日発売号)は江戸デザイン学の特集。「ランティエ」7月号(5月末発売)では、玉三郎さんと篠山紀信さんの対談記事を。



 「pen」では女優緒川たまきさんにインタビューした浮世絵(美人画)の魅力について、とか、現代の琳派と称される画家、KOKINさんのインタビュー記事ほか、けっこうやりました。「ランティエ」は、このほど発売された玉三郎さんの写真集について、撮影した篠山さんと玉三郎さんが銀座和光のイベントで行なったトークショーを構成したもの。これは連休中の取材だった……はあ、はるか昔。こんな調子で今年ももう半分が過ぎようとしています。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月28日 (月)

重ねていく時間の厚み

 写真家の稲越功一さんにインタビューしてきた。稲越さんが1981年に出版された「男の肖像」をオフィスで久々に見せていただいたのだが、個人的にもすごくなつかしかった。と同時に、(写真家が撮る)写真は年齢とともに変わっていくんだなあということを痛切に感じた。というのも、稲越さんはこのたび、週刊誌の連載をまとめた「百一人の肖像」という写真集を出されたのだが、この本の中にある肖像写真と、81年の「男の肖像」の写真とが、ぜんぜん違うのだ。奇しくも両方の写真集に出てくる人たちも数人いるのだが(吉右衛門さんとか、巨人の原監督とか、矢沢の栄ちゃんとか)。写される人たちも変化しているし、稲越さんの写真そのものも変化している。26年も経っているのだからあたりまえといえばあたりまえだろう。でも、26年という時間を経て、稲越さんという人間も年輪を重ねて、被写体の人たちも年輪を重ねたのだということが、一目瞭然にわかるのだ。81年の写真には、ギラギラしたエネルギーみたいなものが満ちている。一方、今回の写真集のほうは、おだやかに包み込むような、そんなやさしさが感じられる。不思議なんだけど本当に。若い頃は肖像写真を撮ることは(撮る相手との)戦いだった、と稲越さんはおっしゃっていたけど……。年齢を重ねていくことは、つくづく、おもしろいものだなあと思う。
 今回の写真集には、昨年亡くなられた久世光彦さんの肖像もあった。百一人の中で久世さんだけが唯一横を向いている写真で、そっと遠くを見つめている。なんとなく気になったので聞いてみたら、久世さんが亡くなられる数週間前に撮影したものだそうだ。久世さんが亡くなられてからもう1年以上が過ぎようとしている。時間の流れは恐ろしく早い。

Nec_0068_1


個人的には文楽の吉田蓑助さんの写真も好き。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月 1日 (火)

茶心、ともる?

 これから数日は、この約半月の間バタバタして書けてなかった話を描いていきます。その1の今日は、先月末に届いた掲載誌のこと。「ランティエ」6月号(角川春樹事務所)と「和楽」6月号(小学館)。

Nec_0188

「ランティエ」は主な読者対象が40代以上の男性。今月はまたすごい表紙ですが、第一特集が大相撲礼賛なもんで。私はここで第二特集の「漢(おとこ)たちのための茶道の心得」を担当。国立民族学博物館名誉教授で文学博士の熊倉功夫先生に取材して茶の湯のこころや数寄者たちの話をまとめた。現代の数寄者として日本画家の手塚雄二さん(東京藝術大学教授)のお宅にもお邪魔して取材撮影。

Nec_0211


「和楽」では毎月連載の玉三郎さんの対談まとめ。今月のお相手は染色研究家の吉岡幸雄さん。



 茶道の特集では、参考資料の一つとして岡倉天心著の「茶の本」を購入。ところが、買ったあとで既に夫が持っていたことが判明してびっくり。うちのだんなはときどき意外な本を持っていたりするので不思議だ。

Nec_0032_2


「茶の本」。もともとは101年前にアメリカで出版された英語版を約80年前に日本語に翻訳したものなので文体も難しいうえ、哲学的内容なので難解な部分も多々あるが、かなりおもしろい。いまは現代版の対訳も出ている。


 ほんとに偶然なことに和楽の今月号でも茶道を特集していて、岡倉天心の「茶の本」を取り上げていた。茶の湯はじつは静かにブームだったりするんだろうか。茶道の取材はまじでかなりおもしろかったし、取材をしながらちょっと心に火がついた。これまでにも何度か、お茶くらい習っておきたいなあとは思いつつも、結局ずるずるとこの年まできてしまったのだが、今回はかなり強く背中を押された感じも。
*そんな取材をしていた頃からもうはやひと月以上が経ち、今日から5月。雨の1日。午後から打ち合わせと会議で表参道から築地へ行った。連休明けに出す原稿の取材テープを改めて整理したら、インタビューテープが7本もある......げーっ。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月18日 (日)

『夢』、できました。

 先日でき上がった若手書道家さんの本ですが、もう発行されて新聞に広告も出たので、このブログでもご紹介します。武田双龍さんの『夢』という本です。

Nec_0256_2


 前半は、双龍さんの人となりを紹介するページ、後半はたっぷり彼の書の作品集になっています(徳間書店より発売中)。



 双龍さんのお兄さんは、ひと足お先に書の世界で活躍している武田双雲さん。私も以前、和楽の取材でお会いしたことがあるが、いま若手書道家さんの中ではけっこう注目を浴びている存在だ。その双雲さんより9歳年下の双龍さんは、いま23歳。去年、大学を卒業し、故郷の熊本から東京へ出てきてまだ1年にもならないんだけど、書道教室は口込みでもう250人を超える生徒さんを抱えている実力派。やはり書道家のお母さんに師事して3歳で書道を始め、9歳のときには全国書道展の最高賞を受賞したそうです。
 つい先日も、兄弟そろってニュース番組で“若手カリスマ書道家兄弟”みたいに取り上げられていたけれど(ありがちな取り上げ方ですが)、双龍さんご自身が今後どんな活躍を見せてくれるのか、個人的にも楽しみだ。きっと、これからいろんなことがあると思いますが。
 23歳の男性の気持ちを文章に表すというのは、私にとってはもちろん初めての試みだったけれど(我が子といっても全然おかしくない歳だし)、ずっと楽しみながら仕事ができました。なんかあるたびに、自分が社会人一年生だった頃って、こんな感じだったのかなあと振り返ってみたりして。でも、その頃の私と比べると双龍さんはずっとオトナだなあと思ったり。
 そんな双龍さんの初めての本だということで、スタッフ一同気合いも入ってがんばってきました。先週の打ち上げのときには、「成長の記録を追うってことで、10年後の33歳のときにまた同じスタッフで本出しましょう! その後も20年後、30年後と節目節目で!」と担当編集者Kさんがはりきっていたけど、10年後はまあなんとかなるかもしれないとして、20年後、私とカメラマンのKさんは……仕事できるか自信ないです、といって笑いをとったのだが、冗談じゃないかも、だよ。ひゅるひゅる〜。
 というわけで、いま書はけっこうブームになっているようだけど、ご興味ある方は、書店で見かけたらページめくってみてくださると嬉しいです。

| コメント (0) | トラックバック (1)

2007年3月17日 (土)

幻談

 かろうじて二日酔いを免れ、おさんどんの週末。昨夜は酔って帰宅したら「本の話」4月号が届いていた。

Nec_0259

 文藝春秋の本のPR誌みたいなもので、定期購読者にしか送られない本だけど(1冊100円、年間購読料は1000円だって。いま初めて気がついた)、文藝春秋の受付にも置いてありますよん。山本容子さんの版画の表紙が毎月素敵です。


 先日行なった、荒俣宏さんの最新作『帝都幻談』についてのインタビュー記事が載っている。『帝都幻談』は『帝都物語』の幕末編、みたいなもので、イラストは水木しげるさんの描きおろし。90年代に週刊文春で連載されていたものに大幅加筆されたものだが、妖怪ファンにはたまらない1冊だと思います。近日発売なり。幻談というと、幸田露伴の作品を思い出す人もいるかもしれない。今回のインタビューでも「幻談」というタイトルに対する荒俣さんの想いがよく出ているのだが、すごくいいタイトルだと思う。普通に目を開けた状態で、存在しないものを見る、それが幻(まぼろし)……。
 夕飯でつくったポテトサラダとあさりの味噌汁が予想以上によくできたので気分良し。あさりはほんとに、貝そのもののおいしさ如何で汁の味がぜんぜん違ってくる。いい貝だとそれだけでほんとにいいお出汁が出て、いわゆる昆布や鰹節はいらない。今日のあさりは当たりでした。これは、まぼろしではなく。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月 7日 (水)

お仕事、届きました。

 昨日、奇しくも同じ日に掲載誌が3冊届いた。和楽4月号、ates4月号、そして某企業のオーナーズマガジン。和楽は連載の玉三郎さんの対談。今回のお相手は茶道家の桜井宗幸さんで、今年最初(1月5日)に仕上げて送った原稿だった。atesは差し入れインタビューで桐島かれんさん。これは先月14日に取材して翌週には原稿を入れて、すぐに校了。対してオーナーズマガジンのほうはといえば、去年の秋に有機農業をやっている松木さんを取材して11月中に原稿を入れたのだが、その後なんだかんだで発行日が遅れ、結局、明けて1月に校了したものがようやっと出来上がってきた、という感じで。すべて“雑誌”といってひとくくりにしてしまえばそれまでだけど、仕事の仕方もスパンも、まあほんとにさまざまだ。しかし、数ヶ月前に撮影した写真も、できあがりのページをめくるとほんとに色鮮やかで、なつかしいくらい昔のことになっていた取材の日のことが、ついこの前のことのように蘇る。写真の力ってやっぱりすごいね。
 毎月毎月、取材しては原稿書いて、送って、の繰り返しをしていて、原稿を編集者に送った段階で、ある意味一区切りというか、もちろんその後の校正とかもあるのだが、自分の中の大きな区切りは原稿を出し終えたところにあるので、それが終わると書いたものはどんどん過去のものになっていく。そうしてちょっと期間があいて、雑誌が発行されて送られてくると、ページをめくりながらまた改めてその仕事のことを思い出す。この繰り返し。

Nec_0141


奇しくもどれもグリーンのトーン、ですな。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 6日 (土)

さっそく仕事な1日

 ほぼ1日仕事で、夕方に約5000字の対談原稿を送る。雑誌「和楽」で今月号(2月号)から始まった、坂東玉三郎さんの対談連載の原稿だ。いま出ている第一回目のお相手は、能楽観世流二十六世宗家の観世清和さんで、来月号のお相手は作家の椎名誠さん、と、ここまでは年内に原稿を送っている。今日仕上げたのは3月6日頃発行の4月号分だ。月刊誌の感覚でいくと、年明けたらもう春の号に着手するのである。今年もはや3ヵ月過ぎたのか.......なーんてね。
 しかし、今回2月号が送られてきて、出来上がりを見て改めて感心した。5000字以上の原稿に、写真がたっぷりでカラー8ページ。余白もたっぷりあって、5000字以上の文章も長過ぎる感じがしない。さすがに玉三郎さんだからか、かなり贅沢なページレイアウトである。扉の写真は篠山さんだし......。今月はもちろん、次号の椎名さん対談もすごくおもしろくできてます(手前味噌ですが)。なんといってもそれぞれしっかりご自分の言葉を持っている方たちですから。というわけで、ご興味のある方は読んでくださいね。って、これって定期購読者のみに送られる雑誌だから書店ではほとんど見かけないんだけどね、すみません。でも、見本誌が置かれている書店は多いので、よろしかったら立ち読みでも。
 そして、夕方送った原稿に速攻で担当編集者の麗しいN女史から電話が来て、さらに原稿増やすなどの直しをちょっとやったりして気がつけば11 時。夕方原稿やっている最中に無性にお腹が減ってきて、おかずのせご飯を1膳食べたりしたので、そのまま結局夕飯は無しのまま。みかんでも食べて寝るかな。


Nec_0571_1Nec_0572

「和楽」(小学館)今月号の表紙(左)と、対談ページ。この前にさらに篠山さんの写真の扉つき。

| コメント (0) | トラックバック (0)