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2013年4月30日 (火)

感劇話その198 女義初体験__はなやぐらの会@紀尾井ホール 

感劇は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。)

 歌舞伎の翌日、女流義太夫演奏会『はなやぐらの会』へ。女流の義太夫ということで、浄瑠璃を語るのも、伴奏の三味線を演奏するのも女性。開始の合図である「とうざ〜い……」の“東西声も、すべて女性たちが行う。文楽の場合は語る人も三味線も人形遣いもすべて男性だが、こちらは女性だけの世界だ。

 今回は人形の入らない素浄瑠璃で、演目は『嫗山姥 (こもちやまんば)』。文楽で一度見たことがあるのだが、私にとってはちょっと難解なお話であり、なおかつ人形がないので、配布された床本(台本みたいなもの)をにらめっこしながら聞いた。ただ、浄瑠璃の竹本駒之助さん(人間国宝)のやや低めの声の豊かな語りは耳にとても心地よかったし、三味線の鶴澤寛也さんの奏でる音色は華やかな中にも迫力たっぷりで、全体的にとても聞き応えのあるものだった。男性の声と演奏による浄瑠璃に慣れ切っている私には、とても新鮮でかつ不思議な時間を過ごすことができました。

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 チラシなどを見て、女流の浄瑠璃や三味線の方が予想以上にたくさんいらっしゃることも初めて知りました。

 


 

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2013年4月29日 (月)

感劇話その197 柿葺落四月大歌舞伎 

感劇は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。)

 遅ればせながら、去る土曜日、新しい歌舞伎座へ。第一部を観てきた。『壽祝歌舞伎華彩 鶴寿千歳』の幕が上がり、真新しい白い舞台の床の上で染五郎(春の君)と魁春(女御)が舞い始めたとき、その着物の色めき立つような艶やかさとそれを包み込む空間全体が、新装歌舞伎座の開場を一斉に祝っているような、観ている方も華やかな気分になった。4月の公演も翌日で終わりという日だったけれど、まだまだ歌舞伎座は新しい気分に満ちていた。ああ、始まったんだなあ。勘三郎さんにもこの舞台で走り回ってほしかったなぁ……と、やっぱり考えてしまった。

 その十八世中村勘三郎に捧げられた『お祭り』では、三津五郎、橋之助、彌十郎、福助、獅童はじめ平成中村座の公演をもり立てたメンバーとともに勘九郎、七之助が踊り、孫の七緒八くんもご出演。七緒八くんの登場は公演初日の頃の数日だけのサプライズなのかと思っていたら、どうやら毎日しっかり出演していたそうで、2歳の子がおとなしく縁台に座っているだけでもすごいなあと思ったのに、ときおり他の人の踊りにあわせて扇をしゃっと開いて見せたり、床を打ち鳴らしてみたり、見栄を切るようなしぐさもしたりと、まあほんとにおじいちゃんが乗り移ったんじゃないかと思えるくらい舞台になじんでいるのにびっくり。まさに血は争えないということか。

 そして『熊谷陣屋』は吉右衛門、玉三郎、仁左衛門、歌六、菊之助などなど、これまた贅沢な配役で、熊谷の吉右衛門は迫力ありました。3つの演目とも若手はもちろん、ベテランの方たちの歌舞伎座新開場に対する強い意気込みを感じることができたような気がした。先日二部を観てきたという友人もそんなことをいっていた。この柿葺落は来年まで続くらしいが、5月は『伽羅先代萩』『廓文章』、『京鹿子二人娘道成寺』、6月は『助六』など、楽しみな演目が目白押し。しばらく歌舞伎座はテンション高そうです。

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地下の木挽町広場は待ち合わせ場所としても大にぎわい

 

 

 

 

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2013年4月21日 (日)

サタさんのこと

 先日、舞台のパンフレット制作の仕事をさせていただいた。その中で印象深かったことの一つが、沢田サタさんにお話をうかがったこと。サタさんは、ベトナム戦争を撮影した写真でピューリッアー賞はじめ多くの賞を受賞した写真家、沢田教一さんの奥さまだ。教一さんの写真のなかでもとくに有名なのは、爆撃を逃れて川を渡る母子を撮影したもので、「安全への逃避」と名付けられた一枚。沢田教一の名前は知らずとも、その写真を見たことがあるという人は多いのではないだろうか。しかし、彼は1970年の秋にカンボジアの国道で銃撃に遭い、34歳で命を落とす。以来、サタさんは再婚をすることもなく、いまも故郷の青森で元気に暮らしている。

 以前から、沢田教一について書かれた本や写真集などを読んで、サタさんという人の生き方に興味をもっていた。いや、興味というのはいまいちジャストな言葉ではないかもしれない。第二次大戦後、青森の米軍基地に勤め、いち早く英語に馴染んだサタさんは、気の利いたジョークを交えて米兵たちと話ができる社交性抜群の女性。そんな彼女に惹かれた11歳年下の青年、沢田教一の求婚を受け入れ、結婚後は戦場カメラマンになった彼を支え続けた。そんな沢田サタという人のお話を、もしも機会があれば聞いてみたいというのが正しい気持ち......。そして、ありがたいことに今回その機会を得ることになったというわけなのでした。

 青森に行って直接お会いしたかったのだが、さまざまな事情で結局、電話でのインタビューとなった。電話の向こうのサタさんは、予想を遥かに上回るお元気な声で、こちらの質問にシャキシャキと答えてくださった。3040分、最後まで声の力強さも話し方も変わらずしっかりしておられたし、御年80代の後半だが、私の両親よりも年上とはとても思えないエネルギーを感じた。ときどきちらりと軽いジョークも交えながらの会話に、こちらもすごく楽しい気分になって、テンション上がった。想像の粋を出ないけれど、きっとこういうあたたかさや元気が、武器を持たずにカメラを下げて戦場に赴く夫・教一さんの強い支えになっていたんだろうかなあと思った……簡単に言葉には表せないような辛いことを経験されてきているはずなのに、いまも太陽のような、月のようなサタさんだった。お話しできて光栄でした。素敵な時間をありがとうございました。年を重ねてなお、誰かの心に元気やあたたかさを伝えることができるなんて、すばらしいことだなあと思う。


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インタビュー記事の傍らに、教一さんとのツーショット写真。結婚の翌年のものだそう。

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2013年4月14日 (日)

感劇話その196 That’s entertainment ! 魅せられました__宝塚花組『オーシャンズ11』 

感劇は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。)

 昨日は宝塚の舞台『オーシャンズ11』を観劇。宝塚は特別にファンというわけでもないのだが、数年前から友人がちょーハマってしまい、なんだかんだ誘われて年に数回、観に行くようになった。小池修一郎氏の演出がとってもおもしろいので、自分的には小池演出作品を中心に見ている。今回のオーシャンズも小池作品で、ジョージ・クルーニーやジュリア・ロバーツ出演の映画をもとにつくられたミュージカル(映画は見たことないけど)。じつは去年、星組で一度観ているのだが、今回の花組もすごくいい、とのことで、ほんじゃぁというわけで観たのだった。そしたら、ほんとにいい、すごくよかった♪。

 花組は初体験だったのだが、友人のSちゃんが追っかけているトップの蘭寿とむさんを筆頭に、メンバーの歌もダンスもとても完成度が高く、聞かせて、見せる。個人の魅力もさることながら、チームになったときの一体感もすばらしく、演じていることの楽しさがばしばし伝わってくるようで。知っている展開でもついつい引き込まれてしまうような、エンターテインメント性の高い仕上がりに魅了されてしまった。拍手拍手!! 今週末もいい舞台を観ることができてシアワセ♡♡。その後、観劇メンバーとともにおいしいご飯をいただいたことはいうまでもありません。

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蘭寿さん、カッコいい♪。

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2013年4月 8日 (月)

自由が丘の素敵ギャラリー♪

 週末、観劇の前に自由が丘のギャラリーに立ち寄った。お友達でもある器の作家、徳田吉美さんの新作を見るために。

 初めて行くギャラリーで、駅からちょっと離れた住宅街の一角にあるので、自作の地図を片手に歩いていたところ、ちょっと不安になって(自作の地図がアバウトすぎたのが原因……)ギャラリーに電話してみたら、留守電。時刻は正午の数分前だったのだが、ひょっとしてオープンが正午だったのかも…….どうしようか、このままちゃんとたどり着けるのか……と、地図とにらめっこしていたら、「どこかお探しですか?」と女性に声をかけられた。「ギャラリーを捜していて……」「それはひょっとしてうちでは……?」。なんと、彼女は私が目指すギャラリーのオーナーさんで、正午に開けるべく向かっているところに出くわしたというわけで、なんという偶然、そしてシアワセな巡り合わせ♡。こんなこともあるのね〜。

 拝見し、結局やっぱり漆蒔技法のカップを購入。徳田さんの漆蒔は銀彩とビビッドカラーの組み合わせが特徴だが、今回はちょっと押さえたパステルっぽいピンクやグリーンを使ったものが出ていたので、それも。このタイプはそば猪口にしたり、ワインや日本酒を入れたりと、いろいろ使える便利サイズで、我が家の徳田作品コレクションがまた少し増えました。陶製のバッジにも手が伸びてしまった。そして、一緒に展覧会をしていた稲葉周子さんの小皿も入手。これは追って写真載せます。

 このギャラリー「L’essentiel」、1階と地階があり、なかなか素敵なたたずまいなのだが、残念なことにもうすぐ閉めてしまうのだそうで。オーナーでもあるディレクター須崎真代さんの今後の活動にも注目したいと思います。

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徳田さんの器は元気をくれる。

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2013年4月 7日 (日)

感劇話その195 最後の最後まで目が離せない面白さ!__『趣味の部屋』@パルコ劇場

感劇は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。)

 昨日、後輩女子と一緒に観に行った舞台『趣味の部屋』。午後2時からの公演で、東京は夕方から爆弾低気圧で暴風雨になるとの予報に、二人とも傘は持ちつつ全身ずぶぬれになってもいい装備で参戦。

 脚本は『リーガル・ハイ』、『ALWAYS三丁目の夕日』などで、いま個人的にいちばん気になっている脚本家、古沢良太。演出は行定勲(映画監督としては知っていたけど、近年は舞台にも進出しているそうで)という異色の組み合わせを楽しみに出かけたのだが、いや〜おもしろかった。楽しかった。

 テンポの良さ、どんでん返しも含めて最後まで目が離せない展開。中井貴一、白井晃、戸次重幸、川平慈英、原幹恵という達者な役者陣ががっぷり組み合って、見応えのある世界を作り上げていた。クライマックスの中井貴一の“ジキルとハイド”ぶりはちょっとぞっとするくらいだったし、戸次さんの愛しいおとぼけぶり、慈英もがんばっていた。原さんの台詞回しは、つか劇団の影響があるのかしらと思ったけど、あとでプロフィールチェックしたら、関係ないみたい。そして、白井晃。この人がいると舞台がぐっと安定する気がする。とにかく、楽しかった。古沢良太、先日テレビの鼎談で見たとき、人付き合いがかなり苦手と猛烈に自己アピールしていて、ヒッキーぶりがおもしろかったのだが、ますます気になる……

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おもしろい舞台を観るとスカっとする。雨が気になりつつ帰り道に生ビールで軽く打ち上げ。


 

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2013年4月 1日 (月)

掲載誌

 今日から4月。新年度。今月号の機内誌『Skyward』で、俳優・大泉洋さんのインタビュー記事を書いている。当初の予定通りというか、予想以上というか、とにかく茶目っ気たっぷりで楽しい人だった。映画の新作のプロモも兼ねて多くの取材を入れている時期だったようで、かなりお疲れのご様子だったにもかかわらず、ひとたび話が始まると、元気でユーモアたっぷりの話しっぷりで、あっという間に周囲を引き込んでいく感じ……いい人である。今回のテーマが「旅と食」だったこともあり、終始肩に力の入らない楽しいお話を聞くことができました。新作映画『探偵はBARにいる2』も、1をしのぐ痛快な仕上がりになっております

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隣の派手ハデなのはプレスキット(映画に出てくるススキノのショーパブのマッチを巨大化させたデザインになっている)。

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