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2010年11月 9日 (火)

感劇話その154 生志ってこんなにブラックだったっけ? とオドロキ笑った「生志のにぎわい日和」__11月8日@にぎわい座

(“感劇”は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。) 

 厳戒態勢の横浜に昨日も行ってしまった。というのも、土曜日の志の輔に続いて月曜日の生志のにぎわい座のチケットもとっていたので。でも、昨日は夜の部だったし、桜木町に留まっていたのでおまわりさんも土曜日ほどたくさんは見なかったけど。それでも地下鉄のホームなんかにもいるんだよね、おまわりさん。みなとみらい地区の飲食店は休業で、名物観覧車も停止しているらしいし、これで各国の首脳が集結する日になったら、いったいどんなことになるんでしょう。生志もマクラでぼやいてました。検問が厳しくて道が渋滞でぜんぜん進まない、とか。
 この日は開口一番から生志さんご本人が登場。前座の人がみつからなかったらしい。前座ってひっぱりだこなのね? 前座の代わりってことで、開口一番にふさわしい(?)『子褒め』で軽くジャブを打ち、次は立川談奈が登場して『勘定板』。これは初めて聞く噺だったが、いわゆる下ネタの勘違いもの。トイレ事情が独特な田舎から江戸見物に来た客が宿屋で巻き起こす事件……。こんなことほんとにあったんかいな、って感じですが。次は再び生志がでてきて、『茶の湯』。後半はちょっと尾籠な話になってくるので、今日はひょっとしてその路線なのか……、と、ちょっと気になったけど、最後の3席目は『文七元結』でしっかり締めてくれました。今回の『茶の湯』のご隠居さんはそんなに歳には感じられなかったが、なんか抜けている感じがよくて、小僧の定吉とのやりとりも脱力系な感じで楽しかった。
 『文七元結』の中で私が好きな場面は、吉原の「佐野槌(さのづち)」の女将さんが粋なはからいというか、心意気を見せてくれるところ、と、左官の長兵衛さんが、身投げをしようとした文七を救うために大事な50両を手放すところとか、後で返しにきた50両を「江戸っ子は一度出したものを受け取れるか!」といって固辞するところあたりで、まあ長兵衛さんの江戸っ子気質が出まくるところはみんなが好きな場面だと思うけれども。そんなふうに、「佐野槌」の女将さんしかり、長兵衛さんしかりで、江戸っ子の心意気がこれでもかというくらい盛り込まれているお噺なんですね、『文七元結』というのは。めでたしめでたしでスカーっとする締めも気持ちいいし。そういう意味では、私的にお気に入りの“見せ場”はどれも、生志さんはいい感じに話してくれていた。欲を言えば、女将さんはもっと貫禄ある感じでもよかったかもしれないけど。
 あ、そうそう、ゲストは漫才のナイツ。若手お笑い芸人として最近テレビでよく見かける人たちの中にいる人たちだ。もちろん生で漫才を見る(聞く)のは初めて。毒舌ネタが随所に出てきてけっこうおもしろかった。
 それにしても、今回さらに印象に残ったのは、生志のマクラの強烈さ、だった。APECの厳重警備のこともそうだけど、その他、昨今の政治ニュースや社会的問題をばっさり斬る生志。しかもそれがけっこうなブラックジョーク混じりで。残念ながらここではとても文字にして書けないことばかりなんだけど、でも、すごい笑えた。生志って、こんなにブラックな人だったっけ? と、連れのかよちゃんと話しながら、おまわりさんだらけの桜木町駅に吸い込まれて帰ってきました。次はどんなマクラを聞かせてくれるのか、そこも楽しみになったりして。

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チラシと演目です。

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