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2009年10月29日 (木)

感劇話その120 圧巻の殺陣シーン。見応えたっぷり。劇団☆新感線『蛮幽鬼』

(“感劇”は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。) 

 今月は久々に現代劇も見てきた。劇団☆新感線の『蛮幽鬼』。いのうえひでのりの演出で見たのは夏の『牡丹燈籠』以来だったが、やっぱりこっちのほうが(中島かずき作だし)だんぜん生き生きしている感じがした。まあ『牡丹燈籠』は30数年前に書かれた脚本をほぼ忠実に生かしていたわけだから、それと比べるのはちょっと違うかもしれないけれど。休憩を除いて3時間ちょいという時間もあっという間に感じられるほどで、久々に舞台の楽しさ、醍醐味を存分に味あわせてもらったなあという気持ち。
 上川隆也は期待を裏切らず台詞も殺陣も充分に魅せてくれるし、「これだけ殺陣の多い舞台は初めて」という堺雅人がまたすごい。堺雅人の役は、復讐の化身となった最強の暗殺のブロ。あの、へなちょこな優しい笑みを浮かべながらバッタバッタを人を斬りまくるシーンは、笑いながら人を斬る沖田総司を演じた映画『壬生義士伝』を思い出させるが、今度のは迫力、スピード感ともさらにパワーアップしている。とくに早乙女太一との殺陣シーンでは、剣をくるくる回しながら、踊るような軽やかさも感じさせつつ、激しい戦いにまばたきをするのも忘れそうになるほど。上川や堺の殺陣は中国風で、早乙女太一も含めてとにかく、くるくるよく回っていた。日本国の話だが、衣装も全体的に中国風だったし、殺陣も、サムライのそれ、というのとは違っていた。殺陣の見せ場だけでなく、復讐の連鎖の醜さ、無情さも容赦なく描かれていて、ときには笑いもあるし。高田聖子は相変わらずかわいいし、橋本じゅんもしっかり笑いをとりつつ、いい味を出している。粟根まことや『焼き肉ドラゴン』の千葉哲也もよかった。席が舞台に向かって花道の左側だったので、横を疾走する堺雅人もばっちり拝めたし、堪能させてもらいました。
 カミングアウトというほどもったいつけることではないが、堺雅人のことは2000年に『火星のわが家』という映画で初めて見たときから、静かに見守らせてもらっている私である。大河ドラマ『新撰組!』の山南敬助や『篤姫』の家定でブレイクして今や超売れっ子だが、いつ見ても期待を裏切らないどころか、それ以上の何かを見せてくれるすごい役者さんだと思っている。最近は映画出演も多いようだけど、舞台でもまた見たいなぁ……。

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来月は大阪で公演

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