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2009年9月27日 (日)

感劇話その114 シアターde落語会__第一回新文芸坐落語会

 今日は池袋へ。新文芸坐という、普段は映画を上映している劇場で開催される第一回目の落語会というのを聞きに行ってきた。
 ミニシアターのスクリーンの前に木製の屏風のようなものが立てられ、その前に高座が作られる。客席がかなり高座に迫っているので、「3列目くらいまでのお客様は、私の鼻の穴まで丸見えですね」と、開口一番のこみち姉さんが笑っていた。たしかに落語は座布団さえあればどこででもできる、と多くの噺家さんがいっているけれど、映画館でというのは私には初めての体験だったので、なんか不思議な気分であった。最後に出てきた小三治も声の反響の仕方をけっこうおもしろがっているようだった。
 とはいえ、プログラムをみると、もともとこの文芸坐では昭和50年代から映画とともに落語をちょくちょくやっていたようで。で、新文芸坐として営業を再開して、その心機一転の第一回目落語会のラインナップが、柳亭こみち、立川生志、俗曲の柳家小菊、柳家小三治というのは、かなり充実の内容だと思う。こみちさんは女性の噺家の中では好きな一人だ。今日の噺は『都々逸親子』。おとぼけ家族の日常が描かれる。今どき都々逸の作りっこをする親子なんているかしら、と思いながらも、ほのぼのした雰囲気がいい。昔、どどチャン(都々逸のチャンピオン)だったというおとぼけ母さんと、小学生のくせに大人びた都々逸を作る子供とのやりとりを、愉快に聞かせてくれる。
 生志さんは、去年春の真打ち昇進のお披露目会以来だったけど、さすがにそのときからすると、すごく落ち着きが出て貫禄さえ感じるみたいになっていた。『井戸の茶碗』、正直者の清兵衛さんの人の良さにすごく好感がもてて、とてもよかった。
 小菊さんの艶っぽい三味線の音色にいい気分になったところで、最後に小三治が登場。マクラに政権交代の話などをして、『お化け長屋』だった。今年は数ヶ月前にも小三治の『お化け長屋』を聞いているのだが、今日も今日とて、知っている噺でもついつい笑ってしまう。最初の臆病な人と木兵衛さんとのやりとりの部分が特に好きだ。そして今日も、序盤におかみさんたちが洗濯物を片付ける動作を描写するところで、うまいなあと嬉しくなってしまった。もっともっと小三治のほかの噺も聞いてみたい。

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チラシです。

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