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2009年8月26日 (水)

感劇話その110 王道が素直に楽しい白酒独演会  

(“感劇”は、感激と観劇を合わせた勝手な造語です。念のため。文楽、歌舞伎、落語、お芝居その他ライブの感想をまとめています。) 
 落語の日が続き、昨日はにぎわい座(地下のホール“のげシャーレ”)に白酒さんを聞きに行った。桃月庵白酒さんの独演会だ。数ヶ月前に大田区での落語会で初めて白酒さんの落語を聞き、好感触だったのでもう一度聞いてみたくなって。のげシャーレのこじんまりした雰囲気もあってか、アットホームな会だった。
 開口一番は若手さんの『金明竹』。この噺の関西弁でまくしたてる口上のところが相変わらず私には意味不明だが、この朝呂久さんという噺家さん、体型的にも白酒さんと名コンビみたいでおかしかった。続いて白酒さん登場。余談だが、今月行った落語会はマクラがほとんどといっていいほど選挙と薬物関連だった。まあ時節柄、そうなるのもうなづけますが。その他の話題では、白酒さんの場合はデンマークの新聞から取材を受けたという話が意味も無く笑えた。マクラでも既に落語みたいで。
 一席目は『お化け長屋』。前に小三治で聞いた話。白酒さんは早口な喋りもちゃんと丁寧に聞かせてくれるようなところがあって、わかりやすい。二番目に家を借りにやって来た人の威勢のよさがもうパンパンパンッ、て感じにすごくて、笑い続けてしまった。二席目は『鰻の幇間』。これは初めての噺で、幇間が使う“丘釣り”、“穴釣り”という専門用語を初めて知った。幇間(=太鼓持ち、男芸者)がお客を魚に見立て、往来でお客をキャッチすることを“丘釣り”、家にいるお客を外に連れ出す(その後、ごちそうさせる)ことを“穴釣り”と呼ぶらしい。『鰻の幇間』は、お客を釣ったつもりが逆に鰻を食い逃げされ、買ったばかりの下駄まで持っていかれてしまう噺で、幇間の失敗談というか、情けない喜劇。いい思いをしようと執拗なまでに客をよいしょする幇間の姿が印象的で、それだけに、まんまと騙されたとわかった後の哀れさが一層際立ってくる。


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チラシです。

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