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2009年4月12日 (日)

感劇話その92 抱腹絶倒。小三治一門会。

 昨日は小三治一門会にいってきた。編集者Nさんに声をかけていただいて。前日に小三治初体験したばかりなのに連チャンなんて、なんと幸せな話(涙)……てことで、初めて練馬文化センターというところへ。大江戸線の練馬駅からすぐの立派な会場だった。桜も満開。出演者は、ろべえ、はん治、三之助、トリが小三治という小三治の弟子、孫弟子のラインナッブ。
 ろべえさんは(聞くのは)二度目で、噺は「牛誉め」。途中まで、「子誉め」かなあと思っていたら、最後に牛誉めになっていた。はん治、三之助は初めてで、それぞれ「背で老いたる唐獅子牡丹」と「棒鱈」。どちらも雰囲気があって楽しいが、とくにはん治さん。長年の規則正しいムショ暮らしで健康なカラダになって長生きしている御歳90歳のやくざの親分が、かつて敵対していた組の若いもんに自分のシマを荒らされたことに怒って報復しようとする話。組のものはみんな高齢者で、誰も参加したがらない。そこで、昔、世話をしたことがある流れ者のまむしの銀二に協力を依頼するのだが、その銀二さんも老人ホームに入っていて……。今の高齢化社会にありそうな話だなーって感じで、年老いたやくざのとぼけた会話がすっごくおもしろい。はん治さんの飄々とした語り口と声が相まって、さらにいい雰囲気になっていた。オリジナルかなと思って帰って調べてみたら、桂三枝の新作落語だった。すごい噺です。
 小三治さんは「茶の湯」。マクラで、戦後、両国の国技館はGHQに接収されていて、代わりに蔵前に国技館があったという話や、給食の脱脂粉乳とサツマイモの食べ合わせでお腹を下したという話をしたあとに、「茶の湯」。茶の湯の作法を知らないご隠居さんが、風流を気取ろうとしてほとんどあてずっぽうでお茶をたてる。お茶の代わりに青きな粉と椋(ムク)の皮(その実は当時、石けんのようなものとして使われていた)を煮立て、小僧の定吉と一緒に飲んでお腹を下し、挙句の果てには店子の豆腐屋や大工にも飲ませるという話……。まずいお茶(とは似ても似つかぬ飲み物)を飲まされる人たちの表情や反応がおかしくて抱腹絶倒。しかし、席がちょっと後ろだったので、願わくばもっと前で小三治の表情をもっと間近に見たかった〜。でも、ちょっと後ろでも充分におもしろかったけど。小三治さんの、なんともとぼけた表情というか、やわらかく洒脱な感じがとても心地よかった。前日の「野ざらし」のときは、マクラでなんとなく釣りの話をしたあとに骨を釣る「野ざらし」になったし、今回は今回で、何気ないふうでいてマクラと落語が絶妙にリンクしているところがすごいなと思う。

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