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2009年4月 3日 (金)

感劇話その90 臨場感たっぷりの夫婦喧嘩__三三の「締め込み」

 体調がわりと回復してきたので、チケットをとっておいた三三の落語会に無事行って来た。@横浜にぎわい座。三三が毎月先輩噺家をゲストに呼んで行なう十ヵ月連続公演で、“背伸びの十番”と銘打っている。
 開口一番の前座さんに続いて、一席目は泥棒をきっかけに夫婦喧嘩がおこる「締め込み」。戦利品を風呂敷にまとめて逃げようと思ったところに家の主人が戻って来たので、風呂敷包みを残したまま縁の下に隠れる泥棒。主人はその包みの中身を見て、女房が男と駆け落ちするのだと勘違いする。そこに銭湯から女房が戻って来て、聞く耳もたずに一方的に怒鳴り散らす夫にブチ切れ、壮絶な夫婦のバトルが始まるが、途中から縁の下の泥棒が飛び出して来て仲裁に入って……という話。ちょっと冷静になって相手の言い分をちゃんと聞けばすぐに誤解もとけそうなのに、売り言葉に買い言葉でお互い頭に血が上り、どんどんエスカレートしていく夫婦喧嘩の“とりつくしまのなさ”が臨場感たっぷりというかリアルというか。これは江戸時代からある古典落語だから、夫婦喧嘩って昔から似たような部分も多いんだなあと感心してしまった。それだけ三三さんのテンポよい話しっぷりに巻き込まれたということか。
 ゲストは立川志らく。ついに志らくを初体験。話は何度か聞いている「死神」。噂通りのてだれ(手練)というか、表現も豊かでうまいなあと思うけど、ちょっと話している顔が恐かったかなあ。「死神」の話だったから、かなあ。
 そして、三三の二席目は「三味線栗毛」。大名である父親からうとんじられて下屋敷に部屋住みの身となっている次男坊・角三郎と、按摩・錦木のお話。錦木から「大名になれる骨格をしている」といわれた角三郎は、「もしそうなったらお前を検校(最高位の盲官)にしてやる」と約束する。結局、角三郎は父の跡を継いで大名になるのだが、病の床に着いていた錦木はその報せを聞きながらこの世を去る……。この噺は、晴れて錦木が大名屋敷に行って検校になるパターンもあるようだが、今日の三三は、錦木が検校と呼ばれることなく亡くなってしまう展開でしんみりさせ、最後に金魚売りのダジャレで笑わせて下げていた。噂を聞いても自分から角三郎に会いにいくことをしなかった錦木の律儀な性格がクローズアップされて涙を誘う感じだったけど、検校になってハッピー気分がいっぱいのパターンも聞いてみたい気がする。以上、風邪ひき以後初めてのお出かけだったが、さすがに帰りは少し身体がきつくなった。

200904052247000


チラシです。

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