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2008年9月14日 (日)

感劇話その69 襲名披露で華やかな9月文楽公演

 昨日、今日と文楽公演にいってきました。

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昨日は一部。『近頃河原の達引(ちかごろかわらのたてひき)』と、『本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)』。これはパンフの表紙で『本朝……』の名シーン。



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今日は二部。『奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)』。この婆がそりゃもう怖いんです……(写真はチラシより)。



 『近頃……』は去年、奈良の興福寺で行なわれた寛治さんの素浄瑠璃の会で、一部、聞いている。素浄瑠璃でも最後の方は情景が浮かんできてしみじみしたけど、人形が出てくるとやっぱりさらにリアルになるし、猿のかわいらしさがまた目を引く。猿回しを遣っている紋寿さんがしみじみよかった。
 『本朝……』はやはり前に二度見ているが、毎回微妙に演出が違う気がする。そのうち1回は内子座で、舞台も狭く奥行きもないので、狐の数も動きもミニマル・スタイルだったが、もう1回は京都・南座で、規模はほとんど今回と同じだと思う。南座の時のほうが、狐の動きがもっとエグザイルみたいにグルグルしていた感じがしたけど……でも、今回もじゅうぶん見応えがあってよかった。特に、今回は吉田清之助さんが五世豊松清十郎を襲名した襲名披露公演でもあったので、清十郎さんが遣う八重垣姫の左を、勘十郎さんが遣うというなんとも贅沢な布陣。主遣いを務められる人は左を遣ってもやっぱりいいもんだなあと思ってしまった。勘十郎さんが足を遣ったら、それはそれでまたすばらしい足になるんだろうなあ。
 『奥州……』は、すごい大作なんだけど、なにしろ話が入り組みすぎていて、いろんな人が別人に化けていたりと、ちょっと難しい気もした。場面場面では、わかりやすくていいところがあるんだけど。目の見えない袖萩とその娘・お君とのやりとりがこまやかで、特に、雪の中でお君が袖萩に自分の着物を脱いでかけてあげるシーンは涙を誘う。その後、袖萩の母親が垣根越しに打掛けを投げるところくらいまで、母子三代の情を描くシーンでは何度も涙が出てしまう。後半、「一つ家の段」では鬼より怖い婆が出てくる。勘十郎さんが遣っているのだが、ぞっとするほど迫力満点。それにしても、久々の襲名披露公演だったが、口上はやっぱり華やかで、なんか清々しい気分になって、いいものだ。ところで、土曜日は文楽のあとで横浜スタジアムに横浜・中日戦を観に行く、というイレギュラーなダブルヘッダーだったんだけど、かなりの熱戦で横浜が勝ち。ダントツの最下位ながら大分出身の内川も活躍して、なかなか楽しめた。しかしさすがに疲れました......。

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