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2007年11月25日 (日)

感劇話その54 そば、松茸、旅……秋の日の志の輔らくご会

 先月の志の輔らくごの話を今頃、で申し訳ないのだが、書きそびれていたことを思い出したのと、金曜日の湯豆腐に松茸(カナダ産)が入っていて、この日のことを思い出したので。
 毎月21日の志の輔らくご@新宿だった。風もすごく心地いいさわやかな秋晴れの日だった。前にもあったんだけど、この日も志の輔は最初から登場し、「そば清」。松元ヒロさんのニュースコーナーをはさんで、二席目の枕に松茸の話が出たのだった。なんでも、わりと毎年らくご会で訪れている地方の村があって、そこは、ちょっとした旅気分になりそうな感じの遠くの場所らしいのだが、そこが松茸の名所なので、いつも食事にこれでもかというくらい松茸(もちろん国産)が出てきて、もういらないっていうくらい食べまくるんだそうだ。すごいよねえ。
 じつは金曜日、夫が作ってくれた湯豆腐に松茸が浮いていた。え、松茸!と私が狂喜すると、「カナダ産だけどね」と夫。そりゃそうだろう、国産なんてとても買えないし。でもこのカナダ産の松茸が、なかなかに美味で香りもよく、さらに驚いたことには、松茸を食べ終わってしまった鍋の汁に、いつまでも松茸の香りが残っていたのである。で、私たちは最後まで松茸の香りのついたネギやら水菜やらをいただいていた、というわけだ。「香りだけでもなんか贅沢だね〜」とかいいながら。小市民な夜。
 そんなわけで、松茸の香りの鍋にネギをしゃぶしゃぶしながら、カナダ産でもこんなにすごいんだから、志の輔師匠が毎年コースで食べまくっている国産の松茸の美味しさはいかばかりなんだろうと思ったり、もうしばらく松茸はいらん、ていうくらいフルコースで食べ終えたら、カラダも松茸の香りになって、毛穴からも松茸の香りが出て、歩く「松茸のお吸い物」みたいになったりするのではなかろうか、とか思ったりした、わけなのでした。
 とにかく、松茸の枕から旅の噺になって「宿屋の仇討」が志の輔の二席目だった。宿屋で大騒ぎしている旅の一行(江戸っ子たち)が、宿の人に何度も怒られて、あやまった舌の根も乾かないうちにまた大騒ぎしてしまう、その繰り返し。旅に出たときのはしゃぎぶりがよくわかって、そういうのって大人も子供もおんなじなんだなあって思ったのが、おかしかった。そういえば、この日、志の輔は枕で談志師匠の真似もしてたけど、似ていたな……。

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これ、いつも開演前には出ていないんだよね。きっと何を話すのか直前まで決めていないというか、事前にはわからないんだと思う。で、噺が始まると追っつけで書いているんじゃないかと。帰るときにはいつもこうやって出ている。

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