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2007年11月24日 (土)

感劇話その53 能舞台の萬斎さんと、スタジオの萬斎さん

 昨日は祭日だったのだが、13時に千駄ヶ谷で編集者A氏と来週の取材についての打ち合わせ。14時半からは、国立能楽堂で万之介狂言の会を鑑賞。

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今回も、飄々と、出てくるだけでなぜかオモシロイ万之介さん。



 相変わらず一門の方々の舞台は息もぴったりで、観ていて楽しい。演目は「入間川」、「菊の花」、「鬮(くじ)罪人」の3曲と、素囃子「楽」。入間様(いるまよう)と呼ばれる逆さ言葉が出てくる「入間川」では、逆さ言葉をおもしろがってどんどん持ち物を男に与える大名役の万之介さん。「菊の花」では、祇園の野遊びの話を得意気に語る太郎冠者役の万作さん。二人とも、60代後半、70代で、ますます元気だし、舞台に立っている顔を見るだけでなんかもうぷっと吹いてしまいそうになる。長く狂言の世界にいるとはやりそういう、どこか飄々とした顔つきになってしまうものなのだろうか。そして、万作さんの息子で万之介さんの甥である萬斎さんも、いまはきりっとしたイケ面というお顔だが、歳を重ねるとお二人のように、ほよんとした顔つきになっていくのだろうか。そんなことを考えながら観ていた。
 最後の「鬮罪人」は、その萬斎さんと万之介さん、そして一門の方々5人が登場し、勢いのある痛快な曲だった。でしゃばりでいかにもお調子者という感じの太郎冠者の萬斎さんと、その暴走に必死で抗う主人役の万之介さん。二人のやり取りに大笑い。
 そうやって能楽堂で久々に顔の筋肉をほぐした後、夕方からは渋谷のスタジオにて、なんと野村萬斎さんの取材なのであった。今回、万之介狂言の会を観にいくのは数ヶ月前に決まっていたのだが、萬斎さんの取材が決まった後、取材日が決定したのは2週間ちょっと前。こんなこともあるんだなーって感じで、話が来たときにはびっくりしましたが。
 萬斎さんを取材させていただくのはかれこれ10年ぶりだった。この10年間、日頃の狂言の舞台のみならず、劇場の芸術監督に就任したり、映画「陰陽師」に主演したり、ギリシャ悲劇の舞台「オイデュプス王」の主演や、テレビの「にほんごであそぼ」に出演等々……すさまじい活躍ぶりで、相変わらずというか、さらに多忙を極めている萬斎さんである。
 この日も能楽堂の舞台の前に1本取材が入っていて、公演後もさらに1本取材を受けて、それからうちらの取材、だったようで。洋服、着物と数パターンの撮影の間にはきりりとお元気であったが、最後の最後のインタビュー(開始が21時前)になると、さすがにお疲れのご様子になり、次々話を聞くのが申し訳ないような気分になってしまった。こちらも仕事だから仕方ないし、しっかり話は聞きたいのはもちろんなのだが。やはり、インタビューの仕事は、聞くほうと聞かれるほう両方のそのときの精神状態みたいなものもしっかり反映されるものだからね……。でも、そんな状況にも関わらず、いろいろと丁寧にこたえていただいてありがとうございました、ほんとうにお疲れさまでした、という感じであった。
 終わってスタジオを出たのが22時前。帰宅して、トイレのカレンダーを見て気づいたのだが、昨日という日は勤労感謝の日なのであった。祭日だということは朝から頭にはあったんだけど。そっかー、勤労感謝の日に働いちゃったんだなあ……と、ちょっとトホホな気分に。でも、同じく仕事をして先に帰っていた夫が湯豆腐を作って(嬉)、さらにじゃこ天も炙って待っていてくれたので、最後の最後に気持ちが浮上して、疲れがちょっととれた気がした。

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