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2007年5月31日 (木)

蛍のち別腹

 11時半から外苑前で編集者A氏と打ち合わせ。その後、カフェで軽くお昼を食べて、14時から神宮球場へ。某スポーツ新聞の社員カメラマンをしているNさんにあってインタビュー。Nさんは仕事とは別にライフワークとして蛍の写真を撮り続けている人で、蛍のはなしをいろいろと聞いた。
 恥ずかしながら彼の著書を読むまで知らなかったのだが、蛍というのは蝉みたいに、成虫になって地上に出てからは10日間くらいしか生きていないんだって……。お尻に灯る光の美しさだけでなく、短くも美しくパッと散っていく桜の花のような、その潔い生き様が日本人の死生観に訴えるものがあって、それで古くから愛され続けているのかなあと、しみじみ。
 夜は、愛パン家の渡邉さんと久しぶりに会食で丸の内のVIRONへ。渡邉さんは相変わらずすごく細いのに、すごくよく食べる。メインのお肉はとてもおいしいのだが量もけっこうあったので、さすがの私も半分くらいでかなりお腹がしんどくなり(それまでに前菜2種食べてるし)、結局残りは渡邉さんに食べてもらった。すごくいいお肉なので本当に気持ちは食べたかったんだけど、もうお腹が石と赤ずきんでいっぱいになったオオカミみたいに非常事態になっていたので……泣く泣く、食べてもらったのだった。この調子ではデザートは無理だろうと思ったのだが、シブーストとパッションフルーツのタルトを合体させたような、すごく魅惑的なものがあったので、再び食い意地神経が覚醒して、それはいただいてしまった(普通よりは薄めにカットしてもらって)。むっちゃくちゃおいしかった〜。パッションフルーツとチョコチップの入ったシブーストのハーモニーがもう絶妙で、感激。さらに、別腹ってほんとなんだなーと感激。

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2007年5月30日 (水)

感劇話その41 光秀メインの「太功記」

 昨日ダレた分、今日はピッチを上げて、本日予定分の原稿をほぼ書き上げた。なので今日も感劇話の続きを。
 今月の文楽公演は、通し狂言の「絵本太功記」だった。一部から二部まで通しで上演するのは14年ぶりとのこと。この演目は、いわゆる“太閤記”ではなく“太功記”という題名になっているように、秀吉が主人公の話ではなく、明智光秀をメインに設定を変えたもので、本能寺の変に至る事件の発端となる6月1日から、13日の光秀の死までを1日1段として描かれたものだ。
 私自身、これまで何度か観ているが、それはいずれも後半の数段のみで、通しで観るのは初めて。前半にまたまた文楽らしい不条理な死が描かれていて、初めてだけにけっこうそれは衝撃だった。時代物につきものの義理とか自己犠牲がやっぱり満載なのだが、生身の人間が演じたらかなり残虐になってしまうであろう場面も、人形だから描けるということがあって、それが文楽ならではの部分といえばそうなんだろうけど、いくら人形でもけっこうぎょっとしてしまうこともあって……。今回だと、親の切腹をいたいけな子供が手伝ったりする場面があるんだけど、それはやっぱりげげげーって感じだった。文楽ってたまにえらく大胆になるんだよね、人形だけに。
 このお話の光秀は、恐ろしいまでに剛強で(風貌からしてすごみあり)、血も涙もない反逆者って感じなんだけど、自分の母親と息子が死にそうになったときに、ついに情をゆさぶられて大泣きするシーンがある。それまでかなり冷徹な感じに描かれているだけに、その大泣きの場面は光秀の人間らしさが出てきて、とても見応えがある。それにしても、テレビドラマに出てくる光秀って、どれもけっこうやさしくてスマートでナイーブなイメージに描かれている感じがするんだけど(役者もそんな感じの人が多いし)、本当はこんなに荒々しい強面な感じだったのだろうか。真実はいったいどうなんだろう。

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文楽の光秀はこんな感じなのです。額の傷は信長に命じられた森蘭丸によってつけられたもの。吉良でも旗本退屈男でもありません。

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2007年5月29日 (火)

感劇話その40 お腹にどっしり、の太棹に酔う

 今日は1日原稿準備のテープおこしやら、の日だったんだけど、なんだかダレてしまってほとんど進まず、だった。なので、またまたたまってしまった今月の感劇話を消化していくことに(って、仕事しろよ)。
 今月は文楽東京公演の月だったが、文楽公演が始まる前に、文楽三味線の鶴澤清治さんの公演に行ってきた。NHKエンタープライズの主催で、「本物の芸に酔う」をテーマに企画した「芸の真髄シリーズ」の第一回目、ということだそうだが、“感劇”仲間のカヨちゃんに誘われて。
 もともと私が文楽にハマったのは人形の美しさに魅せられたからで、今も公演でまず注目するのは人形とか、人形遣いの人たちだ。でも、だんだん見ていくうちにつれ、三味線や義太夫にも少しずつ関心が出てきて、3年前からは人間国宝の鶴澤寛治さんの会に足を運ぶようになった。そこで素浄瑠璃(人形が登場しない三味線と太夫だけの浄瑠璃)なんかを少しずつ聞くようにもなっているんだけど、文楽で使われる太棹三味線のずっしりとした響きは、なかなかに心地いいものだ。太棹というのは、常磐津や清元(中棹)、長唄(細棹)で使われる三味線よりも棹の部分がぐんと太い三味線のことですね。今回は、三味線は清治さんをメインに、太夫には住大夫や綱大夫、咲大夫、嶋大夫という重鎮がそろい踏み、人形が出る演目も一つあって、そこには蓑助さん、というすごいラインナップということで(第一回目だからNHKも気合いを入れたのだろうかね)、楽しみに出かけたのだった。
 人形の出ない素浄瑠璃というのは、慣れた人でないとなかなか言葉が聞き取り辛くて意味がわかりにくいものだと思うんだけれど、幸い演目が以前に見たことのある「壇浦兜軍紀」の阿古屋琴責の段だったので、なんとか映像が頭に浮かんだ。というか、それよりも、やっぱり太棹のずんずんお腹に響く音色や力強い撥(ばち)さばきが、クラプトンのストラトキャスターのそれとはまたひと味違って心躍るような感じにさせられて、聴き入ってしまった。荒々しいだけでなく、ときに桃の薄皮をそっと剥くようなやさしい、まろやかな音色にもなる変幻自在な太棹の演奏が、日頃使っていない感覚を覚醒させられるようで気持ちいい。創作浄瑠璃として、山川静夫氏の原作に清治さんが構成、作曲した「弥七の死」も上演されたが、これがなかなか、異色ながら私には想像以上にしっくりと受け入れられた。切なくて、よいお話だったと思う。これまでの文楽公演では特に清治さんだけを注目したことがなかったのだが、今後はもっとじっくり床(太夫と三味線が座る場所)も見なきゃ、と思った次第でありました。

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チラシです。弦楽器の人って、酷使してるはずなのに指は意外と細くてきれいな人が多い、というのが私の持論。

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2007年5月28日 (月)

重ねていく時間の厚み

 写真家の稲越功一さんにインタビューしてきた。稲越さんが1981年に出版された「男の肖像」をオフィスで久々に見せていただいたのだが、個人的にもすごくなつかしかった。と同時に、(写真家が撮る)写真は年齢とともに変わっていくんだなあということを痛切に感じた。というのも、稲越さんはこのたび、週刊誌の連載をまとめた「百一人の肖像」という写真集を出されたのだが、この本の中にある肖像写真と、81年の「男の肖像」の写真とが、ぜんぜん違うのだ。奇しくも両方の写真集に出てくる人たちも数人いるのだが(吉右衛門さんとか、巨人の原監督とか、矢沢の栄ちゃんとか)。写される人たちも変化しているし、稲越さんの写真そのものも変化している。26年も経っているのだからあたりまえといえばあたりまえだろう。でも、26年という時間を経て、稲越さんという人間も年輪を重ねて、被写体の人たちも年輪を重ねたのだということが、一目瞭然にわかるのだ。81年の写真には、ギラギラしたエネルギーみたいなものが満ちている。一方、今回の写真集のほうは、おだやかに包み込むような、そんなやさしさが感じられる。不思議なんだけど本当に。若い頃は肖像写真を撮ることは(撮る相手との)戦いだった、と稲越さんはおっしゃっていたけど……。年齢を重ねていくことは、つくづく、おもしろいものだなあと思う。
 今回の写真集には、昨年亡くなられた久世光彦さんの肖像もあった。百一人の中で久世さんだけが唯一横を向いている写真で、そっと遠くを見つめている。なんとなく気になったので聞いてみたら、久世さんが亡くなられる数週間前に撮影したものだそうだ。久世さんが亡くなられてからもう1年以上が過ぎようとしている。時間の流れは恐ろしく早い。

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個人的には文楽の吉田蓑助さんの写真も好き。

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2007年5月27日 (日)

ウォッカに鳥肌

 って、お酒の話じゃありません。牝馬で64年ぶりにダービーを制したウォッカちゃんの話です。やっと仕事も段落してきたし、やっぱりダービーだからと家のPAT(電話で自宅から投票できるシステムです)から数枚投票した。じつは数週間前、原稿書きの合間に気分転換でもしようと久々にNHKマイルチャンピオンシップを検討してPATでやったら、なんと生まれて初めて万馬券というものをとってしまい(これは嬉しいものですね)、その勢いでダービーもやっちゃうか〜、というのもあったのだった。
 でもやはり、世の中そんなに甘くはない。結果は見事にハズレた。しかし、ウォッカは買っていた。NHKマイルのときにキングヘイローの子供つながりで買った馬券が見事に的中したので、今回もタニノギムレットの子供つながりで、と思ったりして買ったんだけど、相手はぜんぜん来なかった(たぶんこの数行、競馬を知らない人にはサッパリわからん内容でしょうね……)。でも、ウォッカの走りはカンゲキものだった。4コーナーからのぶっちぎりの追い込み、見ていて鳥肌が立った。鳥肌が立ったのはディープインパクト以来だ。牝馬がダービーを制すなんて、64年ぶりだからもちろん初めて見たし。しかも、並み居る雄馬を鮮やかに引き離しての、あの走り。気持ちいい。馬券は外れても、あんなレースを見られたら大満足、のダービーだった。
 角居調教師のレース前のコメントもイカしていた。ウォッカは桜花賞で2着に破れたことから、ダービーではなくオークス(牝馬だけのレースですね)への参戦に切り替えると見られていたが、角居調教師は「退きたくなかった。やっぱり挑戦してみたかったから」と。ウォッカの実力を信頼して、かけてみたいと思ったのだろう。このスタッフの気持ちもすごい。その思いに見事に応えたウォッカもあっぱれ。3歳だから人間でいえばまだ17歳くらいか。お父さんがギムレットだからだろうけど、女の子なのにウォッカという名前をつけられたのは、(父のギムレットはジンをベースにしたカクテルの名前で)ウォッカはジンより強いから、だそうだ。というわけで、久しぶりにスッキリ! の競馬でありました。ウォッカはフランスの凱旋門賞も目指しているという話。今後も目が離せませんな。

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こちらの雌は、一日中ゴロゴロ......。たまに疾走します。

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2007年5月19日 (土)

原稿パチパチのおトモ

 やっぱりどうも原稿書きが続いている時期は、ブログにきてまでパチパチやるパワーが出なくて……今週もずるずると過ぎてしまった。今週は会議やら校正やらで1日中家にいられる日もほとんどなかったし、夜はまたちょっと“感劇”もしたりなんかしていたので(これもまた後日、落ち着いたら書きます)、なかなか書く作業が進まないということもあり。裏の工事が進んでギリギリやる騒音からはなんとか解放されたものの、なんだかんだでまだすっきりとはトンネルを抜けられない。疲労の蓄積もあると思われ、寝ても寝ても寝足りない感じ。しかし、あともう少し。
 そんなわけで、なかなかまだスッキリとはブログに向かえないんだけど、原稿パチパチやってる日々のなかで、気分転換になるのはおやつタイム。ということで、今週のおやつの中からいくつかピックアップしてみました。

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先日また湯河原取材に行って、熱海駅の売店で買った「茶・プリン」。チャップリンと呼ぶそうで、買ったとき一緒にいたスタッフからは失笑された......でも、静岡名物の上等な抹茶を使ったプリン、なかなかイケました。


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たねやの「稚鮎」。中の求肥と皮との、もそもそした食感がいい。子供の頃にときどき食べた(たねやのものではないと思うが)懐かしい味。顔もかわいらしいんだけど頭から食べます。


 ということで、また明日からがんばろうと思いながらパチパチやってる週末でありました。仕事に戻ります。

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2007年5月14日 (月)

日々是好日?

 Manic Monday。原稿書き再開。先週からずーーーっとそうなのだが、すぐ裏のマンションで改装工事をやっていて、朝の8時から夕方の5時まで工事音がすごい。コンクリートをドリルみたいなのでギリギリやる音で、すぐそばなので窓を閉めてもうるさくて仕方がない。神経にキリキリきてイライラして気持ちが集中できない。でも締め切り時間は刻々と迫る。これが資料読みとかだったら近所のカフェとか妹の家とかに緊急避難して作業できるのだが、原稿を書くとなるとこのマックのみならず、資料がたくさんあるのでそんなの全部抱えて大移動するのも、車を使ったとしてもかなりしんどい。しかし時間は迫る……仕方ない、耳栓か、と思ったんだけど、その前になんとなくiPodを試してみた。すると、当然、歌詞のある曲だと(日本語でも英語でも)気が散ってだめなんだけど、ビル・エヴァンスのアルバム「ワルツ・フォー・デビー」を流してみたら、これが思いがけずけっこうイケた。
 耳障りにならないくらいに、しかしややヴォリュームを大きめにすると騒音はなんとなく遮断でき、ピアノやバスの音はけっこう心地よくて、なおかつ原稿書く思考も左右されない。なんというか、意外なめっけもんであった。なので先週からずっと、日中はiPodを装着してビル・エヴァンストリオを流しながら原稿をパチパチやっているのである。なんだかなあ……。これって、涙ぐましい努力なのか、それともポジティブシンキングなのか、どっちなんだろう。禅の教えで、「日々是好日」という言葉がある。どんな苦しい環境におかれても日々に好日を見出していけるような、そんな生き方をしましょう、というようなことらしいけど……。
 ただ、原稿書くために連休中からこのかた、何度も何度もテープおこしをやってきたおかげで、どうやら左耳にタコができたかもしれなくて(冗談じゃなくて)、イヤホン装着するとなんとなく痛いのだ……にもかかわらず明日も同じような工事が続いていたらたぶんiPod装着することになるだろうから、そう考えるとなんだかとほほである。それにしてもテープおこし、つまりインタビューテープ7本くらい続けて聞いたわけだけど、自分で聞く自分の声ってほんとにヘンだから、こんなに何回も聞かされるのは、やっぱり、なんか、あんまり気分のいいものじゃない。

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2007年5月13日 (日)

ぱっつんぱっつん2

 はあ……、またまた1週間もご無沙汰してしまいました。連休明けから毎日めまぐるしくて、原稿書きあり取材あり撮影ありまた原稿書きあり。いろんなことがあってもう毎日がぱっつんぱっつんウィークになってしまって、ぜんぜんこのブログのキーボードにまでは手が伸びなかった。書きたいことはまたそれなりにあるんだけど、いかんせん時間と気力がない。とにかくひたすらお仕事してました。自分で自分を褒めたいと思います、って古すぎか......。当然、疲れもしっかり慢性的に蓄積していて、11日金曜日夕方に某誌のまとまった原稿を出し終えたと同時に、8日(火)に出した玉三郎さんと篠山さんの対談原稿のゲラが出てきて(もう校了だって!)、校正してすぐ戻して、それでひとまずは一段落したので土曜日すなわち昨日はおさんどん以外はひたすら爆睡。寝ても寝ても寝たりないって感じで。明けて今日からはまた次の原稿準備に着手。長いトンネル脱出まであともうひといき。

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真夏のように気温が上がった火曜日。屋外での撮影の後でお昼ご飯に食べたカレー。スパイシーな美味しさが暑い日にぴったりだった。

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2007年5月 5日 (土)

感劇話その39 飲んべえは倍楽しめた狂言2曲

 書けてなかった話その5。先月末は万作萬斎の狂言にも行ってきたのであった。それは連休イブの27日。先月はたまたま落語も狂言も行く予定にしていて、いつもはこんなに続くことはないのだが、まさかこんなに仕事が重なるとは思っていなかったので、結果的にはかなりハードなスケジュールになってしまったわけで。でも、前にも書いたけど仕事が立て込んできたせいで楽しみにしていた舞台を断念するのはやっぱりイヤだし、そんなことしたらますます“う〜、もうやってられんっ!”と、仕事にも悪影響が出そうなマイナスの気を抱え込んでしまいそうだったので、意地になったように公演に行きまくった次第でございました。結果、仕事のストレスを劇場に行って解消していたようなところもあったりして。
 さて、「野村万作萬斎 狂言の現在2007」。場所は関内ホールで、たしか昨年もこの近辺で同じような会を観た記憶がある。というのも、最初に萬斎さんがステージに出てきて軽くトーク(狂言の概略とか、その日の演目の解説)をするのだが、このスタイルを去年もたしかに体験していると思ったからだ。うん、間違いなく2006も来ている。
 今回の演目は「舟渡聟(ふなわたしむこ)」と「千鳥」。どちらもお酒に関わる話。「舟渡聟」の船頭(万作お父さん)の酒好きぶりがもう最高で、耳が痛いというかよくわかるというか、とにかく笑える、苦笑しちゃう。おいしそうにお酒を飲み干したあとの万作さんの顔は、なんとなく赤らんでいるようにも見えてくるからすごい。女房を演じる万作さんの弟、万之介さんも台詞はそんなに多くないが、いつもの飄々とした味わいたっぷり。「千鳥」はあの手この手でお酒を持ち去ろうとする太郎冠者のお調子者ぶりが楽しい。萬斎さんの軽妙さが印象的。酒屋役の石田幸雄さんとの息もぴったりという感じで、万作ファミリーはいつもながらゆったり安心した気分で楽しめる。
*今日になってやっとインタビューのテープおこし4本が終了。明日もずっと家に居られるのでこの調子でがんばろう。

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パンフの裏面にいつも語句解説が付いているのがありがたい。

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2007年5月 4日 (金)

感劇話その38 志の輔絶好調な感じ

 書けてなかった話その4。昨日に引き続き落語の話で、先月21日も志の輔らくごに行ってきましたという話。
 志の輔は「五貫裁き」と「御神酒徳利」。相変わらず存分に楽しませてくれるし、おもしろい。とくに「御神酒徳利」。ひょんなことから奥さんにそそのかされてそろばん占いの名士になってしまう番頭の善六さんのとぼけっぷりというかあたふたぶり(?)がじつに愉快。この日は高座の前にテレビの収録で仲良しの昇太と3時間も対談してきたとかで、話疲れているといいながらも、始まればよどみない。アンド、少し前に雑誌の対談で、長年の憧れの井上陽水と会ったときの話を熱く語る様子もなんかほほえましまったし。あ、そうそう「御神酒徳利」のマクラは税務署の話だったんだけど、以前、税務署の人に家に来られたときのエピソードで、私も十数年前に同じような経験をしているので、「そうそうそう!」って感じでじつにリアリティがあって、ほんとおかしかった。
 とまあそんな調子で、マクラ(本題に入る前置き)から本題の噺から、志の輔がしゃべっている時間はとにかくすべてが落語か? といってもいいんじゃないかと思えるような楽しい話芸の時間だなあって感じだった。そして今回も松元ヒロさんの「今日のニュース」。期待通りにおかしくて、ほっぺたの筋肉が痛くなりました。
*今日は午後から銀座へ。和光のイベントで行なわれる玉三郎さんと篠山紀信さんの対談を某誌で掲載することになり、その取材。雑誌掲載は数日前に急にバタバタと決まった話だったので、セッティング等々、関係者はみんなタイヘンだったみたいだけど、なんとか無事に終了した。会場には玉三郎ファンの熱気がムンムンで圧倒された。それにしても銀座はすごい人だった。その後、カメラマンさんとの打ち合わせで六本木へ。これがまたミッドタウンのすぐそばなので、ここでもえらい人に揉まれて、な〜んかかなり人疲れ。

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2007年5月 3日 (木)

感劇話その37 熱演90分の「子別れ」通し

 なんだかんだ忙しくても寄席や劇場にはすべり込んでました。苦労してとったチケットを仕事のせいでフイにしてしまうのは悔しいし、忙しいときこそお楽しみも必要なわけで。ということで、書けてなかった話その3は、花緑さんの「子別れ」通し。
 この日はまじで行けないだろうなと半ばあきらめていた。京都日帰り仕事の後、夕方6時過ぎから目黒で打ち合わせも入っていた。それが長引いたら完全に間に合わない。場所は上野の鈴本演芸場。ところが、予想ガイに打ち合わせが早く終了、さらに花緑さんの高座がトリで7時40分からだったので、速攻で目黒から山手線で上野まで移動。なんと15分前には到着できた。ほんとにラッキーだった(付いた時はこぶ平改め正蔵が話していた)。
 「子別れ」という噺は本来は上中下の三部構成(上・強飯の女郎買い、中・子別れ、下・子は鎹)だが、全部通しでやると90分以上ということで、最近は中と下とか、下だけやる人が多いらしい。私も以前、たしか志の輔の噺で中と下を聞いたことがあるけど、もともとそんな長編だったとは知らなかったし、当然、通しで聞くのも初めて。
 内容は、吉原遊びが過ぎて女房子供と別れた大工の熊五郎がその後、改心して真面目に働くようになり、やがて別れた子供と出会ってまた夫婦が元の鞘に治まる、という噺。さすがに90分以上、熱演(熱弁?)の花緑さんだったが、私的には上の部分はやっぱりなくてもいいのかなあと思った。でも、中から下はぐんぐんと聞かせるようになってきて、最後にはおじさん客の中にも涙したり、ずるずるしている人多数で、しっかり感動させて終わった感じで、すごくよかったと思う。花緑さんの挑戦に拍手、だった。
 それから、じつは鈴本は初めてだったんだけど、ここの雰囲気もよかった。座席にはパタンと倒せるミニテーブルが付いていて、そこにお茶やお菓子やお寿司なんか広げて、合間につまんだりできるし、缶ビール飲んでる人もいたし。私も京都土産のおたべを出してきて、お茶と一緒につまんだりしたけど。こうやってなんか食べたり飲んだりしながらのんびり楽しむというのが昔ながらの寄席の楽しさなんだよなあと、嬉しくなった。午後、時間のあるときに数時間のんびり来たいなあと思いましたです。
*今日は一日テープ起こしがんばるつもりが、午後からチャンピオンズリーグのミランvsマンUをついつい見てしまった。前半のカカはじめミランの勢いがすごかった。Cロナウドは全然仕事させてもらえなかったね。ガットゥーゾのがぶりつきもすごい。

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いつも思うけどこの似顔絵、似てますね。先週も、近場で柳家さん生さんの落語会があり、ゲストが花緑さんだったので行ってきた。このときは、雷が縁を取り持つお花と半七のなれそめ話「宮戸川」をさらりと。

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2007年5月 2日 (水)

春の展覧会いろいろ

 書けてなかった話その2。先月行ったいくつかの展覧会。

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イラストレーター安藤俊彦さんの絵画展。以前、雑誌の挿絵をお願いしたことがある。お宅の最寄り駅はうちから電車で5分の場所にもかかわらず、なかなかお目にかかれないが。


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水中写真家高砂淳二さんの写真展。高砂さんは私がダイビングと旅の専門誌の仕事をしていた頃、2人で島の取材に行ったこともある古いお友達。今回はオリンパスのカメラで撮った作品を集めたものだったので、なつかしい写真もあった。相変わらずサカナの表情がかわいい。

 最終日になんとかすべり込んだが、会場でひさびさに高砂くんご本人とも会えて、しばし立ち話。写真と同様、ほのぼの系の雰囲気も相変わらずそうだった。売れっ子で忙しいはずなのになぁ。

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犬だけのアート展。ドッグアートエクス。32人のアーティストが絵画やイラストや立体もので犬を表現している。世田谷ものづくり学校で開催されていた。もと同じ編プロに属していたイラストレーターの石橋富士子さんが参加していたので行ってきた。

 富士子とは以前、同じアパートの3階と4階に住んでいて、一緒にニューヨーク旅行もした。館内撮影がNGだったので残念ながら富士子の作品をお見せすることはできないが、いつもの「たんぽ」の手法と貼り絵と絵による、富士子らしい華やかな犬の絵が2点あった。
 仕事がら、イラストレーターや写真家の知り合いが多くて、個展などのご案内をちょくちょくいただくわけだが、私は時間が許す限りできるだけ足を運ぶようにしている。作品展とか個展というのは、自分と同じくフリーで仕事をしている彼らの活動の披露の場であるわけだし、忙しくてしばらくごぶさたしていても、ああ最近はこんなのを描いてるんだなとか、こんなところに行って撮ってきたんだなとか、ああ、がんばってるんだな〜とか、いろんなことを考えながら鑑賞して、彼らの近況を知ったり、いい刺激をもらったりする。それってある意味、落語を聞きにいったり観劇するのと同じで、エンターテインメントに触れるってことなんだよな〜と思う。なかにはバタバタしている時期で結局行けなかったというものもあるんだけど、基本は「行く」なので、関係者の皆さんには懲りずにご案内いただけると嬉しいです。
*今日は表参道での打ち合わせののち、デザイナーとの打ち合わせで六本木へ。表参道から地下鉄で隣りの乃木坂へ行って歩くことにして、乃木坂駅で降りて、はっと後悔した。乃木坂から六本木までは東京ミッドタウンの前を通らなくちゃいけないのだ......後の祭り。案の定すごい人だかりでまっすぐ歩けなかった。今日はまだ連休の谷間なのに。

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2007年5月 1日 (火)

茶心、ともる?

 これから数日は、この約半月の間バタバタして書けてなかった話を描いていきます。その1の今日は、先月末に届いた掲載誌のこと。「ランティエ」6月号(角川春樹事務所)と「和楽」6月号(小学館)。

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「ランティエ」は主な読者対象が40代以上の男性。今月はまたすごい表紙ですが、第一特集が大相撲礼賛なもんで。私はここで第二特集の「漢(おとこ)たちのための茶道の心得」を担当。国立民族学博物館名誉教授で文学博士の熊倉功夫先生に取材して茶の湯のこころや数寄者たちの話をまとめた。現代の数寄者として日本画家の手塚雄二さん(東京藝術大学教授)のお宅にもお邪魔して取材撮影。

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「和楽」では毎月連載の玉三郎さんの対談まとめ。今月のお相手は染色研究家の吉岡幸雄さん。



 茶道の特集では、参考資料の一つとして岡倉天心著の「茶の本」を購入。ところが、買ったあとで既に夫が持っていたことが判明してびっくり。うちのだんなはときどき意外な本を持っていたりするので不思議だ。

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「茶の本」。もともとは101年前にアメリカで出版された英語版を約80年前に日本語に翻訳したものなので文体も難しいうえ、哲学的内容なので難解な部分も多々あるが、かなりおもしろい。いまは現代版の対訳も出ている。


 ほんとに偶然なことに和楽の今月号でも茶道を特集していて、岡倉天心の「茶の本」を取り上げていた。茶の湯はじつは静かにブームだったりするんだろうか。茶道の取材はまじでかなりおもしろかったし、取材をしながらちょっと心に火がついた。これまでにも何度か、お茶くらい習っておきたいなあとは思いつつも、結局ずるずるとこの年まできてしまったのだが、今回はかなり強く背中を押された感じも。
*そんな取材をしていた頃からもうはやひと月以上が経ち、今日から5月。雨の1日。午後から打ち合わせと会議で表参道から築地へ行った。連休明けに出す原稿の取材テープを改めて整理したら、インタビューテープが7本もある......げーっ。

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