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2007年3月 9日 (金)

感劇話その34 小劇場歌舞伎の奥深さ

 坂東玉三郎さんが出演される国立劇場の歌舞伎公演初日を観に行ってきた。ひさびさの歌舞伎。で、場所は、小劇場。いつも文楽公演で通っている劇場だ。国立劇場での歌舞伎公演はたいてい大劇場でやっているので、花道もない小劇場でどんな歌舞伎になるのだろうかと興味津々。しかも、脚本は国立劇場が募集した歌舞伎脚本の入選作品。つまり新作歌舞伎ということで、さらに興味は深まる。
 物語は奈良の当麻(たいま)寺に伝わる中将姫伝説をもとにした「蓮絲恋慕曼荼羅(はちすのいとこいのまんだら)」で、中将姫をイメージした主役の初瀬姫を玉三郎さんが演じた。やはり小劇場ということで、スペクタクルで派手な演出はいっさいなく、色パネルを用いるだけで場面の設定を変えるというシンプルな舞台装置は歌舞伎では斬新だった。しかし物足りなさを感じることはなく、こじんまりした小劇場なりの空間を生かした味わい深さがあったし、ドロドロした人間の心の闇を描きながら最後には魂が浄化されていくという物語にとてもよくマッチしていたと思う。
 衣装(十二単風)はもちろん、装置の和の色の深い美しさにも目を奪われたけど、やっぱり玉三郎さんが美しい。美しくて清らかで、タメイキが出ますわ。歌舞伎ということで、やはり文楽公演に比べると、和服を着慣れた感じの女性客が多かったのも印象的だった。なんかいい感じ。私もかねてより浴衣か着物を着て文楽公演に行きたいと常々思っているのだが、まだぜんぜん実現せずなもんで。

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チラシより。右が玉三郎さん。

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