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2007年2月28日 (水)

感劇話その33 蓑助さんのお三輪に見惚れて……

 かなりしつこかった風邪の余波か、朝から頭痛と吐き気に襲われて病院へ行く。これまでも風邪引いて薬を1週間くらい飲み続けて治ってきた頃に胃がおかしくなることがあったけれど、そういったものなのか、どうなのか。頭痛はやっぱり風邪からきているのかもしれないけど、そうじゃないかもしれないからよくわからん。とにかく、シャキッと体調が治りきらないので気が重い。夜になってなんとか落ち着いてきたけど。
 落ち込んでいても仕方ないので、気分転換に先週行った文楽公演の感想でも。3部は「妹背山婦女庭訓」。大化の改新を舞台にしながら、様式や価値観はすべて江戸時代のものとして書かれた壮大なストーリーだが、今回はその中から後半の、お三輪と求馬の悲恋と蘇我入鹿誅伐を描いた段が上演された。造り酒屋の娘、お三輪が身分違いの相手と知らずに求馬に恋をしたばかりに起こる悲劇と、それが皮肉なことに入鹿誅伐を企てる求馬の役に立つ、という悲しくて、またまた不条理な話。自分の恋に勇気を持ってけなげに必至に突き進むお三輪の一途さや気丈さを、蓑助さんが丁寧に情感たっぷりに演じていて引き込まれる。さらに、官女たちにいじめられ、なぶられた挙句の果てに怒りと嫉妬で逆上したときのお三輪のすさまじい変貌ぶりがまたおそろしくて、圧倒されっぱなし。蓑助さん、ほんとにすごい。
 にしても、そんなお三輪が、疑着(嫉妬)の相のある女の生血を注いだ笛が入鹿退治の役に立つからという理由であっさりと殺されてしまうなんて、何回聞いても不条理すぎる。お話とはいえ、よくこんな内容を思いつくものだよねえ。最後には自分の死が求馬の役に立つと知って喜びながら死んでいくお三輪さん、悲しすぎる。この段を観たのはたしか二度目なんだけど、今回は前回以上になんだか悲しかった。
 それから、官女たちのお三輪に対する陰湿なイジメぶりも、何度観ても本当に、憎々しい。あんまりひどくて笑っちゃうくらいなんだけど。女の陰湿ないじめっぷりは「加々見山旧錦絵」の草履打ちなんかでも出てくるが、いつの時代にもあるんだな〜と思って背筋がぞぞっとしてしまいます、はい。

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こんなふうにいじめるんだよ〜(パンフより)。

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2007年2月26日 (月)

感劇話その32 下北沢で平浩二とフランク永井

 木曜日から一応、社会復帰はしたものの、完全には風邪が抜けきらず、不愉快な日々が続いている。咳がまだ出るのだ。これがけっこう不快……。とはいえ、熱は下がり、食欲もあるから(食欲は寝込んでいたときもあった、ははは)活動はしている。そこへもってきてついに冬らしい寒さが到来して、外は冷え込みが厳しいときている。なので、とりあえず無理しすぎないように、という感じです。昨日は原稿書きもあったので1日ひきこもり。先日荒俣宏さんにおうかがいした新刊本の話をまとめて夜に編集者にメール。約4000字なり。夕飯後はこないだ湯河原に出かけたときの対談原稿のラフにとりかかり、適当なところでやめて就寝。今日の昼前から続きをやって、4時前に編集者にメール。約9000字なり。座ったままでできる原稿書きをやっているぶんにはそんなに苦痛はない。
 だけど、じつは週末に文楽と落語を聞きにちょっと外出したのだが、そうすると、駅の階段ではぁはぁいったり、落語聞いてる最中に咳が出てきて周りを気にしたりして、そういうのはけっこう辛い。そういう意味ではまだ厳密には100回復とはいえないんだと思う。それにしても、なんとなく、風邪の治りも遅くなっているみたいで、これも歳のせいなのかと思うとなんだかなあって感じで、やれやれだ……。
 落語は、土曜日に昇太の会に行ってきた。厳密には、“春風亭昇太プロデュース下北沢演芸祭”の、昇太の日だった。先週は志の輔も行く予定だったのに風邪で泣く泣く断念したから、昇太までも断念はできないわ、と、気合いを入れて行ってきた。下北沢の「劇」小劇場。初めての昇太に心わくわく。オープニング、昇太はシルバーのタキシード姿で平浩二の「バスストップ」をフルコーラス熱唱した。風邪も飛ぶかというくらい笑い転げてしまった。演芸祭だから、落語だけじゃなくていろんなお楽しみがあるというわけですね。にしても、たしか昇太は私より1、2こ年上。独身。「バスストップ」は私らには楽しいけれど、20代の若い子たちにはわかるんだろうか。まあ歌を知らなくても、歌ってる昇太を見ればおもしろくて笑えるとは思うんだけど。やっぱり平浩二のバスストップを知っているのといないのとでは、楽しさが何倍も違うような気が、したんだけど、そんなことない、か? さらに昇太の弟弟子さんはフランク永井を熱唱していた……。とにかく、私(とカヨちゃん)は笑い転げて、楽しんだ公演だった。フランク永井世代ではないけど。昇太は最後にはブルーグラスの演奏まで披露してくれた。国本武春さんが出てきたり、ポカスカジャンが出てきたりと、いろいろてんこ盛りだった。昇太って、なんか不思議。

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2007年2月22日 (木)

かくらん

 オニのかくらんで、月曜夜から今日まで寝込んでしまった。月曜日の朝から咳が連発。昼前に対談原稿を出し、夕方に1ページのインタビュー原稿を送ったらそのあとから熱がぐんぐん上がり、熱と咳とくしゃみ鼻水の風邪てんこ盛り状態になってそのままバタリ。ちょうど医者からもらった薬があったので飲みながら、火、水とほとんど寝たままだった。トイレに立つときにちょっとメールチェックをするくらいで。あとは久々に、うんうん唸ってた。夫にも3日続けてご飯つくらせてしまった。今日になって熱も下がり、薬が少なくなってきたので電車に乗って病院行った。そのときにもらった新しい薬が効いたのか、けっこう回復し、午後からはバイク便で届いた色槁をチェックしたり、夜は3日ぶりに台所に立つ。
 熱は7度8分までだったのでインフルエンザではなかったようだが、平熱が5度代の私にはけっこう関節も痛んできつかった。鼻水なんて、鼻がやぶれるかと思うくらい出続けたし。医者には花粉症ではないけどアレルギー性もあるかもといわれて、花粉症の人も使うという薬を新しくプラスしてもらったら、おかげさまでくしゃみ鼻水がとまり、眠気もないし、なんとか人並みに戻ってきました。それにしても、正直けっこうショックだった。あんなに毎日、念入りに手洗いとうがいを励行していたのに……どこから風邪菌をもらってきたのか(涙)。水曜日に楽しみにしていた志の輔の落語もキャンセルしてしまったし(涙)。ちょうど今週は確定申告のためにけっこうあけておいたので、仕事に支障をきたすことはなかったものの、これからピッチあげないとなあ(涙)。でも、周りにきくと、やっぱりけっこう流行っているみたいですな。
 医者の帰りに病院の近くのアンデルセンで好きなパンをいっぱい買い込んで帰宅。最近気に入っているブルーチーズとはちみつをはさんだクルミパンとか、ドライフルーツのあんずとくるみの入ったパンとか、グリーンオリーブのサンドイッチとか、定番のクリームチーズペストリーとか、今日も美味かった。


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ブルーチーズとはちみつのクルミぱん。今日はにゃんこの日なのでチーズ好きなわらびにもちょっとおすそ分け。

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2007年2月18日 (日)

やっと冷え込む

 久しぶりの冷たい雨の日曜日。東京マラソンをテレビで観たが、晴れていたらもっと沿道に人がたくさん出ただろうなあという感じで、ちょっと残念。しかし、一般参加のランナーたちは寒さにもかかわらずすごく楽しそうだった。42・195キロを7時間でゴールしないと、7時間経った時点でまだ途中を走っている人は自動的に走りをフィニッシュさせられる決まりになっているらしいが、何時間かかろうと完走できるだけでもすごいことだと思う。「うちらが走ってみたら、何時間かかるんだろうね」と、テレビを見ながら夫に聞いてみたら、「俺たちじゃぜったいに途中でだめになるな」との答えが。たしかにそうだよなあ。すごいことだよ、42キロも走るなんて。
 きっと、やっと例年並みの寒さになったんだろうけど、これまでが暖冬だったせいか、えらく寒く感じてしまう。そのせいかどうかはわからないが、昨夜から風邪気味で薬を飲んでいる。気温が下がってきたせいか、今シーズンはほとんどお世話になっていなかった喘息の薬にもちょっと手がのびた。昨日の昼に作った切り干し大根の味噌汁が、1日経ってさらに大根からの旨味がしみ出したみたいで、うまかった。今夜中に和楽の対談原稿を上げるつもりだったけれど、なんかしんどいので途中だけどもう寝ることにします。

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2007年2月17日 (土)

感劇話その31 玉手御前の恋は真か偽りか

 週末にバタバタと、文楽公演二部の「摂州合邦辻」を観てきた。今回上演されたのは、クライマックス部分の「万代池の段」と「合邦庵室の段」。この話の内容を超カンタンに説明すると、ある年老いた大名の後妻となった若い女性(=玉手御前)が、先妻の息子(=自分と同年代である俊徳丸)に恋をしかけてしまう、というもので、しかしじつは玉手御前が俊徳丸を好きになってしまった本当の理由は、御家騒動で殺されそうになっている俊徳丸の命を助けんがためのお芝居で、話の最後にその真実が明らかにされる……というもの。息子・俊徳丸に迫る玉手御前の恋狂いの様子はなかなかに迫力もので、遣っているのは人間国宝の吉田文雀さんなんだけど、こんなに激しく情念たっぷりに女性(の人形)を遣う文雀さんを初めて観たので感慨深かった。いつもはたいてい、気品と貫禄あふれる武家の妻、みたいな役所しか拝見していなかったので。
 玉手の父親である合邦道心は、娘の不始末というか醜態というか奇行に怒り心頭になっていて、今頃はきっとお城で成敗されているに違いないが、もしも目の前に現れたら我が娘でもこの手で成敗してやる、と、息巻いているのだが、それに対して、いくら不始末とはいえ娘をかばいたいと思う母親のほうの言葉がおもしろい。「女子は誰れしもある習ひ、二十そこらの色盛り、年寄った佐衛門様より、美しいお若衆様なら、惚れいでなんとするものぞ……。」と娘を哀れむ。つまり、二十歳そこらの女盛りなら、夫とはいえ年老いた殿様よりも、若くて美しい息子に惚れるのもわからなくはない。むしろ、惚れないでどうする、みたいな感じなのだ。女性心理が出てますねえ。
 結局、俊徳丸の命を救いつつ御家騒動を首尾よくおさめるために、玉手御前は自らの命を犠牲にするんだけど、玉手の俊徳丸への恋は、本当にお芝居なのか、それとも本当は真実だったのか、そのあたりは未だに役者や研究者の間でも解釈がわかれているところらしいのだが、うーーん、どうなんだろうね。考えてみるほどにおもしろい。ところで、蜷川幸雄氏の有名な作品「身毒丸」は、一部この「摂州合邦辻」をもとにしているという話もあるけど、残念ながら見逃している。いまさらながら、15歳の藤原達也の身毒丸を観られなかったのは残念だ……。
 この冬にしてはやや冷えてきたこの週末、今日の夕飯はコトコト煮込むおでんにした。大根は先週に引き続きまた米の研ぎ汁で炊いたせいか、柔らかく煮えて、けっこうイケてました。こんにゃくはもう一息、だったが……。

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プログラムより。死を覚悟して鬼気迫る玉手御前の様子。

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2007年2月15日 (木)

「ごはん」と「いやーん」

 「週刊文春」今週号の安野モヨコさんの連載エッセイに思わず目を留めた。飼っている猫が唯一話せる日本語が「ごはん」だという。もしくは「ご・はーん」みたいだけど。うちのわらびもそうなのだ。わらびはいまいち「ごはん」とハッキリはいえなくて、「ごあーん」とか「ごわん」とかになるのだが、お腹がすいているときに私を呼びにきて発する言葉なので「ご飯(ちょーだい)」という意味であることは間違いない。ついでに、わらびはもう一つ、「いやーん」という日本語も話せる。これは、無理矢理に抱っこされそうになったときなんかによく使っている。これはハッキリ「いやーん」で、イヤだという意思表示だ。そうかそうか、やっぱり猫って喋るんだよねーと、安野さんへの親近感がぐぐっと高まり、嬉しくなった。でもあとで、編集者Tグッチにそのことを話すと、「テレビの「ポチたま」なんかでもよく、“ごはんごはん”って喋る“ご飯ネコ”が出てるよ」と、あっさりいわれたけど。やっぱ、みんな喋ってるんだねー♪。
 午後から某誌の取材で荒俣宏さんにお会いして、新刊本のお話を聞く。昨日の桐島かれんさんじゃないけど、荒俣さんに仕事でお会いするのはこれで2度目で、前回はたしか、かれこれ16年くらい前、「クレア」のタイアップ記事で対談をしてもらったのだった。荒俣さんのお顔はしょっちゅうテレビで拝見しているが、じっさいにお会いしても以前の印象とぜんぜん変わらずお肌のつやもよく、16年も経っているのにぜんぜん歳をおとりになっていないという感じで驚いた。これも、妖怪(の研究に没頭している)パワー、だろうかと思った。
 夜は原稿の打ち合わせを兼ねてTグッチと「キコ」で食事。彼は私の周りにいる人たちの中で、確実にトップ3に入る酒豪&健啖家で、それにふさわしい鮮やかな食べっぷり飲みっぷりを披露していただいた。トリッパが美味くて、思わずおかわり。ワインを白赤1本ずつで、大半をTグッチが担当。超お腹いっぱいで解散したが、彼はその足でさらにもう1軒飲みに行ったのであった。

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友達がわらび専用の座布団を作ってプレゼントしてくれました。お気に入りです。

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2007年2月14日 (水)

ひしめく人・モノ・チョコ

 午後から桐島かれんさんのインタビュー。去年の初夏以来、半年以上ぶり。その前は10年以上前だった。カメラマンのS氏もやはり以前にかれんさんを撮ったことが2回ほどあるという。同じ業界にずっといると、インタビューや取材で複数回お会いする方々もけっこういるものだ。ファッション専門のカメラマンとモデルさんだったら、雑誌によっては毎月とかで、その頻度はえらく高いんだろうけどね。
 終了後、六本木ヒルズで開催されているファッションの合同展示会「rooms14」をのぞく。沖縄のヨーカンも出店するということでご案内をいただいていたのだが、終了が6時なので開催中確実に行ける自信はいまいちなかった。でも幸い取材が5時に終わり、麻布からヒルズは目と鼻の先。Sさんの車で送ってもらって突入した。人とモノがひしめく入り組んだ会場内で迷子になりそうになりながらヨーカンのブースに辿り着くと、先月、今年の春夏モノを見たばかりなのに今回はもう秋冬モノが並んでいた。間に合わせるのにかなり大変だったらしい。カンナさんと、今回お手伝いを頼んでいるという友達のさきさんをパチリ。

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さきさん(右)は数年前のミス・オリオンビール! ミス沖縄桜にもなったことがあるそうです。今は東京でラジオのパーソナリティをしていらっしゃるとか。



 帰りにせっかくヒルズに来たのでロブションのパンを買って帰ろうとショップへ寄ったら、やはりバレンタインデーだからか、レジには列が。ショコラ系のケーキを買って行く人も多いようだった。かくいう私もショコラのフィナンシェなどもちょっと買ったりして(義理、というかご挨拶用ですね)。数日前に新宿伊勢丹へ行ったときの、地下の特設バレンタイン・コーナーの混みようもすごかったけど、このところのチョコの高級化はほんとにすごい。今日はいったい日本中でどれくらいのチョコが移動しまくっているんだろうねえ。

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ロブションの「シャンティーニュ」(左)は栗の粉を使ったパン。中にはラム酒漬けにした栗が丸ごと。かわいいし、パンがむっちりで美味。大分のY子さんがバレンタインデーに合わせて送ってくれた「トイスチャー」のシャンパントリュフは濃厚なオトナの味♪。

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2007年2月13日 (火)

感劇話その30 袖萩と、秋吉敏子さん

 昨夜ソファで2時間近くうたた寝してしまったせいか、今朝起きたら喉が痛くて熱っぽいので風邪薬を飲む。しかし今月は文楽東京公演の月♪。今回は「奥州安達原」、摂州合邦辻」、「妹背川婦女庭訓」の3部構成。今日は第一部を大学時代の友達デコさんと観た。「奥州安達原」は人間関係がかなり入り組んだ複雑な話だが、袖萩という盲目の女性とその娘お君との、一途な母子の情の深さを感じさせるシーンでは純粋に胸を打たれる。特に、娘さんをもつデコさんには私よりも迫るものがあったようだった。袖萩を遣うのは桐竹紋寿さん。「絵本太閤記」の光秀の母、皐月、「夏祭浪花鑑」のお辰など、凛と美しく意志の強い女性を遣うとすごくいい感じになるなあと思う。今回の袖萩も。
 今日はある意味、ダブルヘッダーで、夜は秋吉敏子さんのソロピアノコンサートへ。神奈川県立音楽堂という場所がまた渋くて、こじんまりしてなかなかよかった。日本人として初めてアメリカ・ジャズ最高峰のジャズマスターを受賞した秋吉さんが、敗戦後に中国から引き上げ、ジャズピアニストとしての演奏をスタートさせた場所は、大分県別府の駐留軍キャンプ「つるみダンスホール」だった。演奏の合間の話に当時のエピソードも少し出てきたが、大分という共通項があるというだけで、世界的アーティストの秋吉さんがなぜか身近に感じられて嬉しい気分になる単純な私。生で演奏を聴くのは初めてだったが、ものすごいパワフルで、ピアノソロとは思えない複雑な音色が響き渡って、終始圧倒されっぱなしだった。70代後半という年齢がまるで信じられない切れのいいエネルギッシュな演奏。キラキラのスパンコールのジャケットに、シルバー(おそらく)のピンヒールで軽快に歩く秋吉さん、むちゃくちゃカッコいい。いつもライブの最後に演奏するという「ヒロシマ そして終焉(しゅうえん)から」の最終楽章「ホープ」は静かに心に沁みた。いい時間を過ごさせてもらってかなり満足でした。
 文楽のちジャズ、なんか中身の濃い1日だったけど、気持ちよい濃さでした。


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秋吉さん。お話はけっこうお茶目でますます素敵な女性でした。

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2007年2月12日 (月)

今年最初のサクラ

 朝9時から湯河原在住の方の取材なので、5時起きで6時に家を出る。もう日は長くなっているはずだと思っていたのにまだ外は薄暗く、赤ピンク色の朝焼けと月が同居していて、なんだか空気も冴え冴えとしていた。いつもなら出勤の人がけっこういるだろうに、祭日だからか、駅までの道は人もまばら。なんだか淋しい出発だった。8時半品川発のこだまに乗るんだけど、ちょっと早く出過ぎだった。

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こだまだからか、出発5分前の品川駅のホームも、見事に誰もいない。女性の駅員さんが一人。




 熱海までは約50分。ぜんぜん近い。考えてみればいまや通勤圏内だもんね。熱海に着いたらタクシーで湯河原へ。沿道にはもうピンク色の河津桜が咲いていた。暖冬+このところのいいお天気で、週末から一気に開いたらしい。今年最初に見る桜。まさに春の陽気という感じ。写真を撮りたいところだったが、カメラマンや編集者も一緒だし、なにより走る車の中からそんなサクラなんて撮れるはずもなく、車窓からただただ見つめながらの移動。
 湯河原という土地柄か、取材先のお宅では温泉をひいていて、床暖房にも温泉を使っているとのことだった。お昼にできたての温泉卵もいただいた。私の叔母が住む湯の町別府でも、各家庭のお風呂とか共同浴場が温泉だったりしているけど、温泉町っていいね。取材は予想以上に順調に進んで早めに終わり、午後3時には品川駅に戻ってきた。ホームに降りたったとたんに疲れが出てきて、家に帰ってから30分昼寝。熱海は一昔前の観光地という感じだったけど、連休最終日だからか、駅前はか〜なりの人だったなあ。

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2007年2月11日 (日)

大根1本

 金曜日に仕上げた原稿。締め切りは連休明けなので、昨日1日はそのままキープして、今日改めて読み直し、若干修正して夜に編集者に送った。別に原稿を一晩二晩寝かせたからといって、熟成されていいものになるというワケではぜんぜんないのだが、いったん数時間おいて、その後、新たな気持ちで見直すと、また新たな気づきがあったりすることもあって、結果的にそのほうがよりいいものになったと思えることもある。もちろんこれは、締め切りに余裕があるときの話、だけどね。それに、逆に、時間があって何度もいじりすぎたことでかえって最初よりヘンなものになってしまうこともあるから、いつもというわけではないが。
 てな感じで、昼間は比較的のんびりムード。知り合いの編集者Tグッチが審判を務める関東学院vsヤマハの試合をテレビ観戦。夕方、近所で編集者とお茶しながら来週の撮影の段取りなどを打ち合わせ。その後、夕飯の買い物に行ったら大根がすごくおいしそうに見えたので、メニューは“大根1本使い切り”、と決めた。そう、数日前にドラマ「芋たこなんきん」で藤山直美がやっていた、あれです。メインは、大根と豚バラの煮物。大根は厚めの輪切りにしたのち、皮をむいて面取りもして、味が沁みるように裏っかわに切り込みを入れ、まずはお米の研ぎ汁で炊く。その後、だし汁、醬油、酒、みりんを合わせた中に大根と豚バラを入れて、コトコト1時間以上煮る。
 副菜は大根のシャキシャキサラダ。千切りにした大根と、薄切りにしたセロリ、かいわれ大根、そこにちりめんじゃこをたっぷり入れて、塩と胡椒と、かぼす汁を加えて混ぜる。テレビではセロリは入れず、じゃこの代わりにサラミソーセージでレモン汁だったけど、熟れて黄色くなったかぼすがあったので使ってみたら、酸味がマイルドでうまくいった。ちょっとだけ付いていた大根の葉っぱも塩揉みにしてサラダの上にトッピング。こうして大根丸々1本を使い切る。あとは茹でたヤリガイくん(すごい名前だけど、尖ったブロッコリーのような野菜。味はブロッコリーとカリフラワーの中間)と、沖縄のもずく酢。暖冬だけどみずみずしくて美味しい大根だった。


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ヤリガイくん(小房に分けた状態)

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2007年2月10日 (土)

雨の十番のち白金

 昨夜は夜8時頃に差し入れ取材の打ち合わせで麻布十番のお店へ。あとでよくよく考えたら数日前に暴力団の発砲事件があったエリアだったわけだけど、商店街含め街そのものは、いつそんなことがあったのか、というくらいにぜんぜん平静だった。
 仕事も終えて、降り出した雨の中、夕飯は半年以上ぶりに白金の「ロマンティコ」へ。店を訪れるのはこの日でまだ3回目なのだが、シェフが顔を覚えていてくれて、「夏以来ですね」といわれたときにはややびっくり。オープンキッチンでカウンターのみ10席のこじんまりした空間ならではというのか、料理と同じように繊細できめこまかなシェフの心配りが嬉しいお店だ。去年はもう一人スタッフがいたが、いまはシェフ一人でお店を切り盛りしていた。
 白子のカリカリ焼き、カジキマグロと冬野菜のサラダ仕立てなどをいただく。一品一品シェアした小皿で出してくれるので、ほどよい量がお腹に入っていく。メインはシャラン鴨にして、シェフの中山さんにワインを相談したら、シチリアの「タンクレディ」をすすめてくださったので、いただく。タンクレディはたしか以前にも飲んだことがあった。タンクレディという名前は、タンクなレディー、じゃありませんよ。オペラやヴィスコンティの映画「山猫」にも出てくる、イタリアの人の名前からとったものなのでございますだ。カベルネやシラーが入ったしっかりした果実味とふくよかな味が、鴨にすごくよく合っていて感激。ビュルゴー家のシャラン鴨が予想以上に大きくて肉厚だったのにも驚いたけど、久しぶりにお肉と赤ワインの美味しさのハーモニーを堪能。お腹いっぱいシアワセいっぱいで外に出たら、雨も上がっていた。2軒目は自由ヶ丘のバーで、タリスカーのロックを1杯飲んで帰宅。

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2007年2月 8日 (木)

オトナらんち

 午前の用事が予想ガイに早く終わり、午後から目白の近くで打ち合わせだったので、早めに目白に行って一人ランチすることにした。目白駅からほど近いカフェ「ル・プティ・ニ」へ。ここは以前、歌舞伎ソムリエのおくだ健太郎さんと一緒に某公共放送の雑誌の仕事をしていた頃に(記事の内容は文楽鑑賞ガイドのようなもの。おくださんは歌舞伎のみならず文楽にも造詣が深いので……)よく打ち合わせに使わせてもらっていたところで、おくださんの歌舞伎教室の開催場所でもある。訪れたのは約1年ぶり。ケーキやサンドイッチがとっても美味しいと聞いているのだが、これまではケーキしか食したことがなかったので、晴れてサンドイッチを実食。
 パンはフォカッチャとイギリスパンの2種類から選べる。中身は生ハムとかスモークサーモンとチーズとか野菜とかがあって、私はフォカッチャの野菜サンドを注文。これが絶品だった。適度に香ばしいフォカッチャを二つ割りにして、断面にはたっぷりとバジルペーストがぬってある。具材は焼いたピーマンとナス、茹でたジャガイモにレタス、トマトなど。パンと具材が分かれて盛りつけられているので、好きな量だけをはさんで食べることができるし、野菜は野菜だけで食べてもいい。私は全部はさんでいただく。
 まったりと濃厚なバジルペーストに焼き野菜の甘みが合わさって、ふくよかな旨味が口の中に広がる。フォカッチャの適度な軽さがまたちょうどいい具合。写真、撮ったんだけど、情けないことにすご〜くまずそうに映ってしまったのでとても出せません。載せるときっと逆効果になりそうなので(涙)、文章だけでご勘弁を。
 サンドイッチのランチセットはスープとソフトドリンク(今日は紅茶にした)がついて、さらに希望すればデザートのケーキも追加できる。本日のケーキの中から、ダークチェリーのケーキを頼んだ。このダークチェリーがまた甘すぎず、生クリームもあっさりめ。ポットから2杯目の紅茶を注いでのんびりいただいた。今日の野菜サンドとダークチェリーケーキの美味しさは、子供にはいまいちわからないかもね。なんか、オトナな昼下がりに満足……。

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帰りに新宿伊勢丹に寄って、きれいなケーキに引きつけられたら、たまプラーザの「デフェール」のだった。アニス風味のムースショコラとタヒチ産バニラのブリュレ、アールグレー風味のなんたらなどなど、オトナ味炸裂。

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2007年2月 7日 (水)

安心したのも束の間……

 昨日送った原稿に、一部自分なりに気になるところが出てきたので、書き直し作業をやっていたら、午前の便で、書道家さんの単行本のゲラが届く。1週間前に仕上げた原稿が、写真と組み合わさった状態になっていた。取材して、原稿書いて、入稿して、校正して、校了して、また取材して、原稿書いて……この繰り返しをもう何年やっているんだろうなあと、ふと思う。
 午後からゆっくりゲラを読んでいたら、友達からメールが来て、昨日の脳天打撲の話をしたら、病院に行ったほうがいいんじゃないか、たんこぶができていないほうがアブナイんだから、などといわれ、そ、そうかなーと思い始めたら、今日もじんわりと続いている患部の痛みがやたらと気になってきて、結局、夕方病院に行った。そしたら、ゆうべの今日で、神経的な部分で異常がないなら(目眩がするとか、手の指が動かないとか、いろいろ……)まず大丈夫だろう、とのこと。「今日は今までどうしてました?」と聞かれ、「朝から原稿書いたり校正したりしてました」といったら、「それなら心配ないでしょう」とのことだった。頭を強く打ちつけているんだから打撲の痛みが数日あるのは当然、なんだって。さらにいうなら、CTやMRIをいまとっても意味がない、そうで。ひとまず安心。なんというか、直接的な治療ではないけれど、なんとなくもやもやしていたものが、話をすることで安心してすっきりできるとか、精神的にラクになれる、というのもお医者さんに会う意味としては、大いにあるなと思ったりする。
 病院の帰り、渋谷駅近くの交差点で信号待ちをしていたら、そばで国民新党の街頭演説をやっていた。亀井静香センセイが熱弁を振るっていたけど、ちゃんと話を聞いている人は、まばらだった。静香ちゃん残念(別にファンではありませんが)。私も青になったらさっさと歩き始めようとしていた。そのとき、後ろから誰かがぶつかってきて、何かが私の頭を直撃した。メールかゲームか知らないけれど、携帯の画面だけ見ながら歩いてきた女性が前にいる私に気づかずにぶつかってきたのだ。そして、あろうことか、その堅い携帯が私の、まさに患部の近くを直撃。じ、冗談でしょ……こんなとがあるなんて……痛かった(涙)。これでダメージがさらにひどくなったら、どうしてくれんのよ〜、と、また情けなくなった。
 気をとりなおして、“G”に寄って、ボンベイ・サファイアのロックをちびちび飲む。こないだの野田地図の「ロープ」でかかっていた「アローン・アゲイン」を聞きたくなってリクエストした。シアターコクーンから“G”まではわりと近い。公演中の2ヵ月間、芝居を観た人が帰りに寄って、「アローン・アゲイン」をリクエストすることもあったんじゃないのかなと思ってイシカワさんに聞いてみたが、特にそんなことはなかったという。「ロープ」を観る人たちと、“G”に飲みに来る人たちとはシンクロしないんじゃないか、とも。そっかぁ〜、そんなもんかな。「それよりも、最近は「Desperado(デスペラード)」だよ、ヨーコちゃん」とイシカワさん。「へ? え〜っ?!」なんと……。
「Desperado」はイーグルスの名曲。いま、TVドラマの「華麗なる一族」の挿入歌として使われている(なんでか知らないけど。なんか、イメージをだぶらせたいのかな……)。視聴率はいいみたいだ。「こないだの土曜日なんて、私、4回もかけちゃったんですよ〜」と、スタッフのYちゃんもまいっていた。つまり、リクエストがあるからかけているわけで、連日かなりあるらしい。そうなのかぁ〜。やはりテレビの力はすごいんだねえ……。
 結局、ボンベイ・サファイアを2杯飲んだ。お医者さんに「お酒を飲むと痛みが増すかもしれませんよ」といわれたけれど、なんか、痛くはならなかった……。まあ、そんな感じの1日でありました。

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2007年2月 6日 (火)

脳天直撃

 暇になったので、さあ、どっかいくか〜!(やや大分弁寄りな表現ですが、標準語にすると、どこかへいこうか! みたいな感じですね) と、朝にはちょっと思ったけど、左目は痛いし(ドライアイやろか)カラダがなんとなくへたり気味で、結局、外出は夕飯の買い物にまたすっぴんでデパ地下に行っただけだった。40も半ばなんだから、原稿書きが続いたらへたって普通だよ、と編集者Sからメールがきたけど。まあそういうこと、なんですかね。とにかく今日は朝洗濯もしたし、真面目に主婦やった、ってことで。
 しかし、夕飯の支度をしながら棚の角に脳天をぶつけてしまった。食器棚から皿を出そうとしていたところにワラビにご飯催促されたので、カラダをかがめてワラビのお皿にご飯を入れ、立ち上がった瞬間に、ガーーーン!!。食器棚の扉を開けたままだったことを忘れて、その下にカラダを入れてそのまま立ち上がったので、扉の角が脳天(やや左側)を直撃したというわけで。よく漫画で頭の回りに星が出ている絵があるけど、ほんとにそんな感じだった(涙)。痛くて情けなくて、しばらく床にうずくまってうごめいていたら、ワラビはびびってご飯食べるのも忘れて逃走。
 すぐに氷を当てて冷やしているので、こぶになるのは避けられそうだ。いまも、氷を包んだ手ぬぐいをほっかむり状態で頭に当てている情けない姿なり。仕事の連絡をとりつつ編集者Sに話したら、「若い頃と同じ反射神経はないこと、ゆめゆめお忘れなく」と、諭されました。やれやれ……。せっかく暇になったのに……。昔、脳天幹竹(からたけ)割りというプロレスの技があったけど、受けた人の衝撃って、こんな感じだったのかなあ......と、ふと思う。

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2007年2月 5日 (月)

翳りゆく(?)世界で……

 体調は戻ってきたみたいだ。今日も新聞を取りに出た以外はずっと家の中。夕方5時までに、先日長友啓典さんをインタビューしたお酒のタイアップ記事を仕上げて編集者に送る。
 昨日も今日も、雑誌の原稿をパチパチやって送っているわけだけれど、ここ数年は雑誌が全般的にどんどん売れなくなっているという現実があって、最近もテレビと新聞でその話題を取り上げているのを目にした。今はお金を出して雑誌を買う人の数がどんどん減っているのだ。若者の活字離れとか、インターネットが普及して新しい情報が手軽に入手できるようになったことが大きな原因、とされているけど。でも、雑誌作りに関わっている者の一人として、自分への戒めも込めて思うのは、雑誌そのものに読ませる力がなくなってきていることも事実で、それも一つの要因なんだと思う。お金を払ってでもこれが読みたい、と読者に思わせるような雑誌作りが、なかなかできなく(できにくく、ということも一部にはあるかもね)なっている。
 もちろん、全部の雑誌がそうだというわけではないし、おもしろいなあ、がんばっているなあと思う雑誌もありますよ。でも雑誌界全体的には、70年代後半から80年代の“全盛期”に比べて、やっぱり体力が落ちているといわざるを得ないのかも。なんだろうねえ……なんとかしないとねえ。私みたいな立場だと、発行される雑誌の全体数が減るということは、それだけお仕事させていただける場が減るということだから、これはほんとになんとかしないといけない問題なんですよね……。
 うちの夫はレコードメーカーに務めるサラリーマンだけど、レコード業界もやっぱり昔に比べてCDを買う人がどんどん減っていて、立ち行かなくなってきているのが現状で。新曲だってインターネットで手軽にダウンロードできるし、レンタルCDショップに行って借りたりする人が増えたりして、わざわざお金を出してCDを買うという人が減っているんだって。私たちの若い頃みたいに、雑誌やレコードやCDを買うのが楽しみ、みたいなスタイルって、今はもう過去のものなのかなあ……きっとそうなんだろうなあ。このまま雑誌とCDの不振が続けば、我が家はどうなっていくのでしょうか……わらびのご飯だけはきっちり買えるようにしないとなあ……そんなことを考えていると、暖冬だというのにまた背中がひゅるひゅるとしてきてしまう今日この頃なのだ。

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せめて今年も咲いたご長寿シクラメンを見て元気を出そう、なーんてね。しかし、14〜15歳だよ、がんばってるよね。

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2007年2月 4日 (日)

ダーリンは東北人その5 豆まきは落花生なのだ。そして、きりたんぽ

 朝からちょっと熱っぽくて喉も痛いので、前に医者からもらったロキソニンを飲んだ。夕方までに「和楽」の対談原稿を仕上げて送った。
 そういえば、昨日は節分だった。なんもしなかったけど。子供の頃は、毎年豆まきしたなあ……。鬼のお面を被るのはいつも父親だった。関西には節分の日に恵方巻きという太巻きを食べる習慣があるらしいけど、文化ではわりと関西寄りなところもある故郷の大分でも、私が子供の頃にそんな習慣はなかった。当時の恵方巻きには関門海峡を渡るほどのパワーはなかったんだな……。いまはコンビニがあるから、大分にも恵方巻き、あるのかな。
 豆まきで撒く豆はもちろん大豆だったけど、地域によっては落花生(殻つき)のところもあるらしいというのを、つい最近知った。どうやら、北海道や東北地方がそうらしいというので、さっそく、我が家の東北人代表である夫に聞いてみると、「ずっと落花生を蒔いていた。豆まきは落花生!」だそうだ。へえ〜、そうなんだ。しかも、年の数だけ豆を食べる、ということに関しては、殻付きの状態のものを年の数だけ食べる、ということらしい。なので、殻を割って中にピーナッツが2個入っていたら、それはラッキーなこと、だったんだって。
 ということは、10歳で10個の殻付き落花生を食べたつもりが、じつは13個も14個も食べることになる、ということもあるわけで。というか、たいていの落花生には2個ずつくらい中身が入ってるとしたら、年の数の倍近くのピーナッツを食べていることもあるんじゃないのか。年の数だけ豆を食べると1年病気にならないといわれているけど、倍近くも食べ過ぎたらいったいどうなるんだろう……なーんて、まあどうでもいいけど。でもなんで落花生なんだろう。大豆が手に入りにくいのかな。でも北海道なんて大豆の大産地なのに。ただ、考えてみると、落花生なら大豆に比べて蒔いたあとで拾うのもラクだし、下に落ちたものも、殻を割って食べるのだから衛生的だ、というメリットはあるよね。ま、いいんだけど。
 今日は別府大分毎日マラソンの日でもあったので、マラソン中継の間は仕事を休憩して観た。今日の大分は気温13度で快晴。マラソンにはきつい条件だったかもしれない。昔は別大マラソンなんて観ようとも思わなかったのに、ここ数年なんとなく観てしまっているのは、見知ったいなかの風景を見られるのが楽しみなのかもしれないなと思ったりする。別府湾に沿った道路なんて、子供の頃から比べたら車線も増えて広くなってかなり整備されているけれど、大きく変わったのはそれくらいで、ゆったり弧を描く別府湾と高崎山の風景は今もほとんど変わらない。市街地の雰囲気とか、舞鶴橋も。郷愁、というほどの強い思いとは違うものの、なんとなく目にするのが楽しみな自分がいる。おもしろいもんだ。夕飯は夫が作ってくれた。私が風邪っぽいのを気にかけてくれたのか、ひっさびさに。きりたんぽとカキフライ。そういえばきりたんぽの味を知ったのも夫と会ってからだったな。せりの根っこまで食べるのに最初は驚いたけど、これがシャキシャキしてとってもいける。比内鶏のスープがしみた鶏と糸こんにゃく、ごぼう、舞茸、ねぎなどなど、ほんとに美味しい。今日は初めての試みでれんこんも入っていたけど、これも意外とよくて、ついつい食べすぎてしまった。カキフライはいうまでもなし。じつは夫はうちの揚げ物大臣で、エビフライなんかも私より上手なのだ。

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こんなふうにれんこん入り(すみません、だいぶ食べた後に撮った写真です......)。

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2007年2月 3日 (土)

感劇話その29 野田地図「ロープ」の衝撃

 先週、籠り生活が佳境に入る前に、楽しみにしていた野田地図の「ロープ」を観てきた。野田地図のお芝居は、一昨年の「走れメルス」以来。会場に入ると、開演前からずっと、私の好きなギルバート・オサリバンの曲が流れていた。『クレア』とか『ハピネス』とか……そして、『アローン・アゲイン』が流れてきてボリュームが大きくなったと思ったところで、芝居が始まった。この曲の“また一人になってしまった……”、みたいな歌詞の意味と、引き蘢りになってしまったノブナガという名のプロレスラーの心境と、なにかリンクさせているのかなあ……とか勝手な深読みしたりしながら観始めた。
 ノブナガに藤原竜也、タマシイ(未来からやってきて、プロレスのリングの下に住み着いているコロボックル)に宮沢りえ、ほか、渡辺えり子、橋本じゅん、宇梶剛士など豪華なキャスト。もちろん、野田秀樹もケーブルテレビのディレクターで恐妻家、という役で出ていて、恐い妻・渡辺えり子とのノミの夫婦ぶりは単純に笑えたけど。それよりもなによりも、野田地図の舞台は数回しか観ていないけど、あんなにメッセージ性の強い作品は初めてで、それがけっこう衝撃だった、というのが率直な感想だった。
 物語は、ロープに囲まれたプロレスのリングの内と外で繰り広げられる人間の暴力というものについて描かれている。プロレスの実況をするタマシイは、いつしかベトナム戦争の時代に行って戦時下の実況を始める。美しい宮沢りえの口から淡々とよどみなく実況される殺戮のシーンは悲惨さと残虐さを増して耳に飛び込んでくる。タマシイの生まれた未来、というのが未来ではなくて、じつはベトナムの「ミライ」という村だった、というのも衝撃だったけど。
 藤原竜也と宮沢りえのスリムなみずみずしい美しさが、暴力とは対極のところにあるもののようで、その二人が希望をつなぐ象徴的な役割につながっている。ロープはプロレスのリングを囲っているもの、だけでなく、私たちの住む人間社会を表しているもののようにも思える。ずっしり重くて、なかなか見応えがありました。そしてエンディングには、再び「アローン・アゲイン」が流れた。そういえば、この曲が出たのも(72年)ベトナム戦争の時代だったなとふと思った。
 この日はライター仲間のMYちゃんと一緒に観劇。MYちゃんは昼間にも青い鳥の舞台を観たらしく、芝居のハシゴだったそうで、それもすごそうで楽しそう。劇場を出ると、雨だった。シアターコクーンから徒歩数分の「こうぼう」でご飯を食べることにして、雨に打たれながら歩く道々、「マッキー(私のことです)も、昔、コロボックルとかいわれてた?」とMYちゃんに聞かれた。MYちゃんも背が低いのだ。小学生の頃(やっぱりベトナム戦争の頃だ)に、“コロボックル〜”とかいわれてからかわれたことがあるらしい。「いや、コロボックルはないけど、ピグモンはあるよ(笑)」と私。同じちびでもそれぞれいろんなからかい方をされているようで。「こうぼう」で、魚や牛すじ豆腐に舌鼓。鯵のたたきと大きなしめ鯖、うまかった。芝居と仕事の話で焼酎お湯割を2、3杯飲んで正しく解散。

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金子國義さんのイラストもインパクトありましたな。

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2007年2月 2日 (金)

燗酒な夜

 昨日(1日)は夕方から、某誌のタイアップ記事の取材で新宿へ。アートディレクターの長友啓典さんをインタビューした。日本酒がテーマの取材なので、料理屋さんにて、燗酒を味わってもらいながらのインタビュー。関係者のはからい? で、六本木からきれいなお姉さん方もたくさん同席しての華やかな席になり、そのテーブルの一角で、インタビューする私と、お応えしてくださる長友さん……ちょっと不思議な光景だったかも。
 長友さんはグラフィックデザイナーでありエディトリアルデザイナーでもありイラストレーターでもありエッセイも書いていたり……と、とにかくいわずと知れたグラフィック界の大御所というか、大物アートディレクターなわけですが、ご本人はとっても気さくなやさしい人で、お話もすごく楽しかった。最近はブログもやっていらっしゃるのだが、お忙しいだろうに、毎日毎日朝な夕な、すご〜くまめに更新しているのに驚かされる。「最近はブログのために生きているようなもので(笑)、ブログを書くためにもう一軒お店に行ってしまったりして、写真撮ったりなんかしてるんですよ」とおっしゃっていた。
 明けて今朝、長友さんのブログを見たら、もう既に昨夜のことがアップされていて、私ら取材スタッフの名前もしっかり出ていた……すごい、ほんとにまめなんだー。それにしても、他の人のブログに自分の名前が出ているのはなんか不思議な気分ですね。私は、公人をのぞいては自分のブログで実名は出していないけれど、イニシャルで登場していただいている人たちも、このブログを見たときにやっぱりそれぞれいろんな気分になっているのかなあ……。
 長友さんの取材終了後、編集者とご飯に行った。燗酒取材の続きでやっぱりお酒が飲みたいという編集者のリクエストで、また広尾の「たじま」へ。私はインタビュー中に出された燗酒を2杯(せっかくなので残さずいただきました)飲んだのが予想以上にきいていたのだが、野菜の小鉢(今日は菜の花のおひたし、あさつきのぬた、せりのおかか醬油和え、小松菜と油揚げのおひたしなど)をつまむうちに徐々に復活。繊細な味の野菜料理に人肌のぬる燗がうまい。二人で5合飲んで正しく解散した。なのに今朝はまだちょっとだけお酒が残っていて、午前中はなんかうだうだサボりモード。毎日しっかり飲んでも、朝からしっかりきちんとブログを更新している長友さん、ほんとにすごいなとつくづく思う。私なんかはまだまだ若輩……。


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焼きたけのこ。木の芽......もう春だねえ。

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