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2007年2月13日 (火)

感劇話その30 袖萩と、秋吉敏子さん

 昨夜ソファで2時間近くうたた寝してしまったせいか、今朝起きたら喉が痛くて熱っぽいので風邪薬を飲む。しかし今月は文楽東京公演の月♪。今回は「奥州安達原」、摂州合邦辻」、「妹背川婦女庭訓」の3部構成。今日は第一部を大学時代の友達デコさんと観た。「奥州安達原」は人間関係がかなり入り組んだ複雑な話だが、袖萩という盲目の女性とその娘お君との、一途な母子の情の深さを感じさせるシーンでは純粋に胸を打たれる。特に、娘さんをもつデコさんには私よりも迫るものがあったようだった。袖萩を遣うのは桐竹紋寿さん。「絵本太閤記」の光秀の母、皐月、「夏祭浪花鑑」のお辰など、凛と美しく意志の強い女性を遣うとすごくいい感じになるなあと思う。今回の袖萩も。
 今日はある意味、ダブルヘッダーで、夜は秋吉敏子さんのソロピアノコンサートへ。神奈川県立音楽堂という場所がまた渋くて、こじんまりしてなかなかよかった。日本人として初めてアメリカ・ジャズ最高峰のジャズマスターを受賞した秋吉さんが、敗戦後に中国から引き上げ、ジャズピアニストとしての演奏をスタートさせた場所は、大分県別府の駐留軍キャンプ「つるみダンスホール」だった。演奏の合間の話に当時のエピソードも少し出てきたが、大分という共通項があるというだけで、世界的アーティストの秋吉さんがなぜか身近に感じられて嬉しい気分になる単純な私。生で演奏を聴くのは初めてだったが、ものすごいパワフルで、ピアノソロとは思えない複雑な音色が響き渡って、終始圧倒されっぱなしだった。70代後半という年齢がまるで信じられない切れのいいエネルギッシュな演奏。キラキラのスパンコールのジャケットに、シルバー(おそらく)のピンヒールで軽快に歩く秋吉さん、むちゃくちゃカッコいい。いつもライブの最後に演奏するという「ヒロシマ そして終焉(しゅうえん)から」の最終楽章「ホープ」は静かに心に沁みた。いい時間を過ごさせてもらってかなり満足でした。
 文楽のちジャズ、なんか中身の濃い1日だったけど、気持ちよい濃さでした。


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秋吉さん。お話はけっこうお茶目でますます素敵な女性でした。

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