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2006年3月 6日 (月)

感劇話その14 渋谷で歌舞伎、走る!

 渋谷パルコ劇場でPARCO歌舞伎『決闘! 高田馬場』を観てきた。原稿出し終わった翌日で、1日中ダラダラ、眠い目をこすりながら公園通りに向かったが、舞台の幕があけたら一気に覚醒した。なにしろ、ぜんぜんチケットがとれなくてあきらめていたところに友人から「あらゆる手を尽くしたらだぶってとれてしまい、2枚あるんだけど、行かない?」との連絡(とれる人はとれるものなんですねー)で、私にとっては、”一気に地獄から天国に引き上げていただきました〜”、というプレミアチケットなんだもん。友人編集者Sを誘って行った。

 観に行けただけでもありがたいというのに、席は前から6列目。役者たちがすぐ目の前であった。話は、赤穂浪士の一人である堀部安兵衛がまだ中山安兵衛と名乗っていた頃、叔父の果たし合いに助太刀として参加したとされる”高田馬場の決闘”をモチーフに、酒浸りで自堕落な日々を送る安兵衛が幼なじみの諌めによって喚起し、高田馬場へ向かって疾走するところまでを描いている。

 三谷幸喜が初めて手がける歌舞伎ということで興味津々だったが、彼の持ち味である言葉と間のおもしろさは健在。歌舞伎ならではの型や見せ場もしっかりあって、動きのある、軽快な舞台だった。染五郎は美しく、タスキがけの所作なども鮮やか。亀治郎は相変わらず達者で、今年の新春浅草歌舞伎で魅せてくれた六変化を思い出させるような早変わりも楽しめた。勘太郎も存在感あったし、脇を固める役者さん(市村萬次郎、市川高麗蔵、澤村宗之助、松本錦吾さんといった方々)もみんな味わい深く、息もぴったりだったと思う。廻り舞台を生かした演出、カーテンのようなブレヒト幕による場面の切り替えなどが効果的に使われていて、飽きさせない。うーん、楽しかった。

 場内は、パルコ劇場はきっと初めてだろうというような歌舞伎ファンの人たちと、歌舞伎なんてまったく観たことがないという人たちが入り交じっていた感じだったけど、どちらもちゃんと楽しめる舞台だったんじゃないかなと思います。私は普段、文楽以外ではあんまり舞台のパンフレットを買わないのだけれど、ゆうべは久々に買ってしまいました。これから行かれる人は、ぜひ期待してください(してるよね)。

NEC_0221

パンフの写真、デザインもなかなか楽しめます。

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