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2006年2月 6日 (月)

青い鳥が残していってくれたもの

 劇団青い鳥の公演『もろびとこぞりて』を観てきた。場所は1週間前に落語を聞いたのと同じ青山のスパイラルホール。青い鳥は70年代に設立された創作劇団で、団員は女性のみ。女性である自分たちの思いをテーマに取り入れた作品が多いことでも知られていて、一度は行ってみたかったが、なかなかご縁がなかった。今回は、たまたま友人のY嬢が一緒に行く予定だった人が行けなくなったということで、友人のSと私に声をかけてくれたおかげで、ついに青い鳥初体験。

 『もろびとこぞりて』は、3人の舞台女優のストーリーだった。終了したとき、自分でも驚くほどぐっとこみ上げてきて、涙が出てきた。そのお芝居にというよりも、目の前にいる3人の女優たちに心からの拍手を送っていた。やっぱり去年、女性4人だけの芝居(木内みどり、大竹しのぶ、渡辺えり子、富田靖子が競演)を青山円形劇場で観たとき、目の前で一人の人が何かを演じるその迫力とかエネルギーにいたく感動して、ライブの醍醐味を再確認したことがあったんだけど、今回はそれとはまたちょっと違っていて、お芝居を通して青い鳥の3人の生き様というか、そういうものがストレートに伝わって来る感じがして、それがなんだかとても私の心に響いてしまった、ということなんだろうと思う。隣にいたSもおんなじような理由でぐっときていたらしい。青い鳥が多くの女性たちの共感を得ている理由が、ちょっとわかったかもしれない。

 お芝居の中の3人は、いずれもアルバイトをしたりしながら芝居を続けている”ハーフの女優”で、次の舞台でこそ主役を、と夢に見ている(たぶん年齢設定は、役者さんの実年齢と同じ50代半ばくらいなんだと思う)。でもそのチャンスはなかなか訪れなくて、私はいつまでこうしているんだろうか、こんな状態がいつまで続くんだろうか、とか思ったりしている。それでも、あとちょっと、あとちょっと、と自分にいい聞かせながら大好きな芝居を続けている......。公演後、Y嬢とSと3人で(奇しくも観に行った私たちも3人だったけど)ご飯を食べてうまい紹興酒を飲みながら、全然関係ない話をしているときにも、気がつけば、いま観た芝居の心に残った台詞やシーンをちょこちょこと話題にあげていた。編集者Sと、フリーライターのY嬢と私。みんな40半ば。それぞれが、青い鳥のお芝居にいまの自分を重ね合わせたり、比べたりして、いろんなことを感じた夜。泣けた後で、静かな余韻がじんわりいつまでも心に響いているような、ちょっといとおしい舞台だった。調子に乗ってけっこう飲んだけど、目が覚めたら二日酔いになってなくてヨカッタ。

 

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