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2006年2月20日 (月)

感劇話その13 勘十郎の徳兵衛に拍手

 風邪は意外にしつこく、熱はないが鼻と喉がかなりやられて、いま私の声は青江三奈(古くてすみません)か小柳ゆき(これなら20代の人も知ってるだろ)ばりのハスキー犬、じゃなくてハスキー声になっちょります。昨日からは咳も出てくるようになったので、こじらせないようにしなければと思いつつ。
 ランチ取材も先週金曜日に無事最後の一軒を終え、土曜日は身体を休めてゆっくり横になっていればよかったのだが、文楽公演のチケットをとってあったので行ってきた。今月の文楽は3部制で、先週は1部と2部を観てきました。そのうち、土曜日は2部。『小鍛冶』と『曾根崎心中』だった。玉男師匠の休演で、勘十郎さんが徳兵衛を遣い、蓑助さんのお初と子弟コンビだった。勘十郎さん自身、徳兵衛を遣うのは初めてではなかったと思うけれど、今月のような玉男師匠の代役というのは、さぞかし緊張したのではなかろうか。ましてや相手は師匠の蓑助さんだし、と、1ファンとして案じる思いがあったが、実際に舞台を観てみると、とてもよかったというのが素直な印象だった。
 玉男・蓑助コンビの熟練の『曾根崎心中』はもうかれこれ3〜4回観ているし、このお二人の『曾根崎』は何度観てもうっとりさせられる。もちろん、玉男師匠の徳兵衛と比べることはできないのだが、玉男・蓑助の人間国宝組に対して(芸歴的にも)中堅組といわれる勘十郎さんの徳兵衛も、若さゆえの愚直さや純粋さがよく出ている気がした。ああでも、当時の25歳って、けっしてもう若者とは言えないのかな......。とにかく、若々しくてよかった。お人形は同じなのに、遣う人によってやっぱり印象が微妙に変わるから、すごいというか、不思議なものです。天満屋のシーンでお初の着物の裾に隠れて縁の下に潜んでいる徳兵衛の様子なんて、特に印象的でした。いいぞー勘十郎さん! という感じ。
 1部のほうでは『御所桜堀川夜討』と『関取千両幟』。『関取......』は三味線の曲弾きに圧倒させられた。バチを三味線の上に立てて、ひょいっと投げて手で受け止めたり、三味線を立てて弾いたり、バチの根元の方で弦をつまびいたり、指だけで弾いたり......変わった弾き方をいっぱい見せてくれた。ロックのギタリストたちもいろいろやるようなことを、三味線でもやっているのがおもしろかった。余興といえば余興なんだけど、弦楽器を操る人の楽しみ方って、時代や楽器の種類は違ってもけっこう共通しているものがあるのかもしれないなと思ったり。残る3部は今週末。風邪を治して万全の体制で行かなくちゃ。

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