ブックカバーチャレンジの補足その7

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 最後の7冊目は、『タマ、帰っておいで』(横尾忠則)
 2014年に亡くなった愛猫タマに捧げた91点のタマの絵と、文章。一つひとつの絵と言葉に溢れるタマへの深い愛が感じられて、思わず涙が。しばらくしてまた読み返しても、やっぱりあのページ、このページで涙が。自分の経験と重ね合わせてみたりもするし、にゃんこだけでなく、わんこやほかの生き物たちと一緒に暮らした経験のある人には、“あるある”がたくさんあるのではないかと思う。実際、インスタでこの本を紹介した際には、「表紙とタイトルだけで、花の奥がツーンとなります」とか、「これ見てるだけでも、ポチが死んだら、って思って泣けてくる……」などのコメントをくださった方々もいたりして。とても愛おしい1冊です。
 横尾さんTシャツと一緒に撮ってみました。

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2020年6月10日 (水)

ブックカバーチャレンジの補足その6

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 6冊目は『完璧な病室』(小川洋子)
 芥川賞を受賞した『妊娠カレンダー』を読んで興味を惹かれ、もっと読んでみたいと思って買ったのがこの本。単行本としてはこちらが先に出されていて(1989年発行)、『妊娠カレンダー』の書籍化は、91年だった。一時期は新刊が出るたびに買っていた小川さんの作品。誰の心の中にもあるちょっとした毒の部分、例えば他者に対する妬みとか、冷徹さとか、そういうものを決して派手でなく静かに描いてみせているような、そんな雰囲気が好きだった。2000年代になると、第一回本屋大賞に輝いて映画にもなった『博士の愛した数式』が有名だが、あれもまた良かったな。
 小川さんの本は装幀も好きなものばかりで『妊娠カレンダー』は山本容子さん、『完璧な病室』は岩佐なをさん、と、画家の装幀、装画も少なくない。昔、レコードのジャケット買いというのがあったが、小川さんの本は "表紙買いしたくなるようなものも多い。今でいうなら、私にとって“刺さる”ものが多かった、ということになるんだろうか。
 90年代に雑誌「フラウ」ともう一つの媒体で、小川さんにインタビュー取材をさせていただいたことがあった。1度目は当時の岡山のご自宅にうかがって、まだ小さなお子さんがお昼寝中か、遊んでいる傍らでお話を聞いた記憶がある。今は2020年。遠い昔の話になってしまったけど。

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2020年6月 1日 (月)

ブックカバーチャレンジの補足その5

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 5冊目は『2ひきのねこ』(宇野亜喜良)
 猫関連本はいろいろと持っているが、この絵本はとにかく宇野亜喜良さんの絵が好きで。さらに、出てくるにゃんこたちが絵としてかわいい上に描写がとてもリアルで猫あるあるで、それがまたかわいくてたまらない。内容は宇野さんの愛猫の実話に基づくお話なのだそうで、だからこそこの猫の描写の鋭さに磨きがかかっているんだろうと思う。
 猫好きの家ではどこもきっと猫関連ものがたくさんあるのだろうが、うちも書籍(小説、写真集、漫画……)や置物など、けっこうな量になってきている。コロナ禍の外出自粛の日々で、(私にしては珍しく)片付けなども当然いつもより時間をかけてやったが、それらは“捨てるもの”にはならないので、これからも増える一方、なのかなぁ……でもそれは年のことも考えるといい加減、ちょっとやばいよね、と思っているのも事実です(-; )

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2020年5月29日 (金)

ブックカバーチャレンジの補足その4

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 4冊目は、宇野信夫著作集『江戸の夢』。
 志の輔の落語で聞いた『江戸の夢』に感動して、原作を読んでみたいと思って入手。発行は昭和431968)年で、レトロな装丁もなかなか素敵。宇野信夫さんのことは落語を聞くまで知らなかったのだが、歌舞伎や落語の話を多く書かれていて、なんと昭和281953)年に、それまで長く上演が途絶えていた近松の『曽根崎心中』を脚色・演出して復活上演したというお方であった。舞台は新橋演舞場。お初と徳兵衛は二代目中村扇雀(=四代目坂田藤十郎)と二代目中村鴈治郎がつとめ、社会現象と言われるほどの大人気に。そして、その翌々年に文楽でも復活上演された。歌舞伎の“曽根崎”は現在もこの宇野版の脚本と演出で上演されているのだそうで……考えてみたら、歌舞伎の曽根崎はまだ生ではちゃんと観たことないかもしれない。文楽ではちょくちょく観ていますが。
 『江戸の夢』は、もともと6代目圓生のために書かれたもので、本の後記(あとがき)には、こう書かれている。
 「東京放送から、三遊亭円生(記述のまま)の為に一時間の人情噺を依頼されたのは、三十七年の春であった。私は戦前、六代目菊五郎と中村吉右衛門で上演した「人情噺小判一両」を人情噺に書き直して渡した。円生はこれを放送し、独演会でも口演した。続いて「江戸の夕立(大名房五郎)」「うづらごろも」「江戸の夢」の三篇を、円生の為に書いた。円生はラジオやテレビで放送し、独演会でもこれを勤めた。」(以上、抜粋)ちなみにこの本の中には、「小判一両」、「うづらごろも」、「江戸の夕立」、も収められていて、さらに別の3篇も。満載です。
 最初に志の輔の「江戸の夢」を聞いたときのことは2009614日の拙ブログにも書いているが(にゃんともう11年も前......)、さっと要約すると、主人公は奉公人から庄屋の娘婿になった藤七という男。その素性が全くわからないままだったのだけれど、ある時、庄屋の夫婦が江戸見物に行くことになって話が動きだす......(以下省略)。とにかく、終わり方がなんともスカッとして、気持ちのいい噺。志の輔師匠は圓生師匠のご遺族に了解を取って、この噺を自分の高座にかけるようになったそうだが、志の輔らくごの中でも、わたし的には特に好きなものの一つだ。清々しい青空にツバメが飛ぶ……季節はちょうど今頃か、もう少し後かな。
 ブックカバーの撮影は、噺の舞台が浅草ということで、現代の浮世絵師といわれる門脇俊一さんの『大江戸名所百景』の浅草のページとともに。

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2020年5月18日 (月)

ブックカバーチャレンジの補足その3

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。……という感じでやっていたら、Instagramでもこのブックカバーの振り返りというか再投稿(repost)みたいなことをやることになった(なりゆきで)。とはいえ、そちらでもあまり多くの説明はしないので、ここで書くことが一番長くなります。
 3冊目に選んだのは、『水滴』(目取真俊)。
 作家は沖縄に生まれ育ち、地元の自然や風土、歴史に根ざした小説を書いている。この文庫に収められた表題作『水滴』と『風音』には、先の戦争で壕の中に置き去りにされた兵士たちや、海に散った若い特攻隊員のエピソードが登場し、沖縄の人に“取り付いて離れない灰汁のような戦争の記憶”が生々しく描かれている。短編だけれど、どちらも中身が濃くて読み応えがある。
 沖縄に初めて行ったのは20代の頃、海と島をめぐる旅雑誌の取材のためだった。美しい海の自然やおおらかで優しい島の人たちに魅了されて、その後は仕事でもプライベートでも足を運ぶ機会が増えた。食べ物、手仕事、音楽、人々……訪れるたびに興味が増幅されて、戦争の話もいろいろと聞いた。海の仕事を離れても“沖縄熱”みたいなものは冷めることなく、そのうちに現地に友達と呼べる人も何人かできて、ここ数年は専ら、焼き物の窯を訪ねる目的で行くことが多くなった。
 この文庫本は目取真さんの本として一番最初に買ったものだった。照りつける強烈な太陽の光や、鬱蒼と茂る植物のむせかえるような匂い、堂々としたガジュマルの木。そんな親しみのある沖縄の風景描写の中に現れる、戦争で犠牲になった人の魂。フィクションだけど、本当にあっても驚かないだろうなと思うような話。生命力にあふれた自然や人々の営みと、戦争による無数の死の記憶。戦後70年以上が経っても、どちらも沖縄に共存しているものなのだろうと思う。

 ブックカバーはお友達でもある沖縄のアパレルブランド「YOKNAG」の首里城の柄のストールと一緒に撮影。その売り上げの10%は首里城再建のための寄付になるそうだ。昨年の首里城の火災は私にとっても大きなショックだった。年末に首里を訪れた時に、焼け残ったお城の一部に挨拶してきた。戦争で焼失しても見事に再建された首里城。きっとまた立ち上がってくれることを信じて。ガンバレ首里城。ガンバレ沖縄。

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2020年5月 5日 (火)

ブックカバーチャレンジの補足その2

 フェイスブックでやってみたブックカバーチャレンジ。本編は表紙写真をアップして本の詳しい説明は必要なし、というものだったので、ここではそれぞれちょこっと補足してご紹介することに。
 2冊目は『バーナードリーチ 日本絵日記』(バーナード・リーチ著、柳宗悦訳、水尾比呂志補訳)。イギリス人の陶芸家、バーナード・リーチが昭和28年から翌29年にかけて日本各地の窯場や名所を巡った旅の記録。焼き物を始め日本の手仕事に関する取材をするようになってから、民芸のこと、リーチのことなどもっと知りたくなって手に入れた本の一つ。戦後、まだ新幹線もない時代に列車に揺られての移動で各地を訪ね、現地の職人たちと一緒に作陶や家具作りをしたリーチ。その目を通して語られる当時の日本の工芸や美術。益子をはじめ、島根の出西窯、大分の小鹿田の窯も出てくる。
 小鹿田焼きといえば、大学に入って東京で一人暮らしを始める時、母親から持たされた食器の中に小鹿田焼きが数個あった。新品だけれど、自宅でも見慣れた飛び鉋や流し掛けの模様で、二十歳前の自分にはちょっと色も渋目で地味だなぁと思ったものだったが、その一部は今も割れずに我が家の食器棚にあり、飛び鉋の大皿などは煮物や揚げ物を盛るのにちょくちょく活躍している。そういうことを考えると、人生ってちょっとおもしろい。
 本のカバーは、出西窯で作られたリーチ・ハンドルのピッチャーとともに撮影。

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2020年4月29日 (水)

ブックカバーチャレンジの補足その1

 フェイスブックで7日間ブックカバーチャレンジなるもののバトンが回ってきて、本日、7日目の本を無事にアップしてチャレンジが終了した。ブックカバーチャレンジは、1日1冊、好きな本を紹介して、その都度、フェイスブックの友達にバトンを渡すというものだが、本の詳しい説明は必要なく、表紙の写真をアップするだけでOKというものだった。ステイホームで時間があるこの時期にたまたま回ってきたバトンを機に自分の蔵書を見返すきっかけになったこともあり、写真も撮ったので、ここでは少し説明やエピソードをつけて紹介していこうと思いました。
 1冊目は『アイヌ民族』(本多勝一著)。昨年、アイヌ・クラフトの取材をすることになり、改めて棚から出して読んだ。私にとってはアイヌ民族のことを知るバイブルであり、一部フィクションの部分もあるものの、大半は緻密な取材によってまとめられたルポルタージュの傑作だと思っている。昨年の阿寒湖アイヌコタンの取材は工芸が中心だったが、アイヌの文化についてもっといろいろと知りたくなり、取材後もいくつか本を読んだりしている。今年、北海道白老町に開業する予定のウポポイ(アイヌ文化復興・創造の拠点「民族共生象徴空間」)にもいつか行ってみたい。
 カバーは阿寒湖アイヌコタンで買ってきたアイヌ刺繍入りのポシェットとともに撮影しました。

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2020年4月20日 (月)

来月も文楽公演は中止……。 

 今月の大阪に続いて5月の東京の文楽公演も中止が決まり、今月中に新聞に掲載予定だった出演者のインタビュー記事が掲載されないことになった。
 今回は三味線の方への取材。原稿はすでに出来上がって編集部に送っていた。個人的にもとても残念だけれど、今回のこのような事態は出演者だけでなく、公演に関わった全ての人にとって辛い現実だから、余計にやるせない。あらゆる舞台が今、中止に追い込まれている。歌舞伎も、お芝居も、ミュージカルも、落語も、音楽も、スポーツも、ほとんどすべてのエンターテインメントが(あ、競馬は無観客で開催されていますね)。普通に劇場や会場に出かけていける日が戻ってくるのは、いつになるんだろう……。今日も、1日も早い収束をお祈りしています。
 いま考えると、2月の東京の文楽公演が予定通り開催されたのは貴重なことだったんだなと思う。文楽は千秋楽の24日までぎりぎり乗り切ったが、その後は徐々にいろんな舞台が中止になっていって、今に至っている。2月の文楽公演では、竹本津駒太夫改め六代目竹本錣太夫襲名の記事を書いた。錣太夫は江戸末期に誕生した名跡で、今回が80年ぶりの復活。襲名披露公演の「傾城反魂香」は力強い語りだった。写真は1月の東京新聞に掲載された記事です。

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2020年4月19日 (日)

雑誌「Coffee Break」最新号(vol.97)が発行されました。

 前回の投稿からはや2か月と3週間……世の中は一変して、普通に取材ができていたあの頃が遠い昔のように思える。あのときスタジアムが見える場所で行った取材を含む「Coffee Break」最新号(vol.97)が先日、発行された。太田会長には東京2020についての話も少し語っていただいたけれど、五輪は案の定、延期に。姜尚中さんの取材は12月だった。撮影したのはコーヒーとスコッチウィスキーが美味しいお店で、カメラマンさんと編集者と一緒に銀座界隈をロケハンしていた時に偶然、見つけた素敵な場所。その場で撮影協力のお願いをしたら、快く受けてくださった。また、以前、本をまとめさせていただいた水族館プロデューサーの中村元さんにはエッセイを書いていただいた。巻頭のカフェ探訪はコスタリカ、さらに西アフリカの島国サントメ・プリンシペの児童書「一粒のコーヒー」とその著者のお話、今年が生誕250周年のベートーヴェンとウィーンのカフェのお話、そして人気連載の音楽や健康ネタなど、今回も盛りだくさん。改めて、多くの人の仕事が集まって1冊が出来上がっていること、そしてそのありがたさを痛感する。
 ウェブマガジンも最新版に更新されています。そちらはバックナンバーも揃っているので、興味とお時間がある方にはじっくり読んでいただけますよ(笑)。
http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine

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2020年1月25日 (土)

1月第4週……。

 この1週間も早かった。月曜日は午後から「Coffee Break」の取材1件。火曜日は「Coffee Break」のインタビュー1件。水曜日は午前中に「音のゆうびん」の打ち合わせをして、夜は観劇。木曜日(昨日)は年末に提出した原稿の修正作業を少しやって、あとは何もしないまま気がつけば夕方……と、あっという間に週末がきた。なにしろここ数年は、まじで夏が終わって10月になるともう年末がすぐにやってくるような意識になっております。
 火曜日のインタビューの場所は、ジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア(日本スポーツ協会(JSPO)と日本オリンピック委員会(JOC) の本部ビル)内の某所で、窓からはスタジアムが目の前に見える。12月にロケハンに来た時よりも、周囲の鉢植えの緑が少し育っているようだった。夏にはもっと緑が茂っているということになるのだろうかね。
 来週は原稿書きだけど、前半は遅ればせながらの寒波がやってくるみたいだし、新型肺炎も心配なので、家にこもっているのがちょうどいい、のかもしれないかな……

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聖火台って、どうなるんだろうね......。

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